こんな未来を想像してみよう!
学校の授業が楽しい!!
「ほかの文化系の大学と比べて、医療系の学校はなんで毎日授業なんだろう?」
「ついつい、うとうとしちゃう、、、」
こんなことを常に疑問に思いながら通っていた大学時代。
正直、あの頃は授業をただただ聞いて、テストのために授業に出ていたようなものでした。
とても褒められたものではありませんね 笑
そんな私が臨床へ出て実感するのが”授業の大切さ”でした。
臨床の知識は、養成校で受けた授業を組み合わせたものです。
決して全くの別物ではありません。
この違いについて、よく”点”と”線”で例えられますよね。
授業の知識が”点”
臨床の知識が”線”
たしかに言いたいことはわかるのですが、、、
はじめから”線”となるように授業してくれたらいいのに!
と思いませんか?
ただ、多くの養成校はそこまでしてくれません。
というのも、今の学校教育システム的にそうなるかどうかは、学生さん側の受け取り方にお任せだからです。
つまり、学校は知識を与えますが、それをどう生かすのかは学生自身に委ねられているのです。
そこで、今回の記事では養成校の授業をもっと楽しく受けることができるように、臨床で使える知識にするために知っておきたい工夫を4つ紹介していきます。
こんな方におすすめ!
- おすすめの勉強法が知りたい!
- 勉強の仕方がわからない!
- 授業で触れる知識がどう臨床で活用されているのか知りたい!
もくじ
では早速、本題に入っていきましょう!
おすすめ勉強法①「患者様に説明できるようにする」
最初のおすすめ勉強方法は、
「今学んでいる項目について、患者様から質問があった時に、どう伝えようかな?」
これを考えながら勉強してみてください。
患者様は基本的に医療分野に対しての知識がありませんよね。
例えば
「歩行中の右立脚後期の股関節伸展角度が-5度程度なのでtoe offが不十分ですよ」
→「右足は腰が引けちゃいますね」
上の例文のように、素人相手に専門用語で小難しいことをつらつら言っても、混乱を招きかねません。
むしろ、セラピスト間ですらこれをさっと言われて理解できるかわからない場合だってあります。
特に認知機能が低下している方に対して、過剰な情報量を押し付けてしまうことはなんのメリットもありませんよね。
臨床では、ある程度情報を絞って、かつ、専門用語はなるべく使わずに日常的に使用する言葉で伝える能力が求められます。
そんな場面に出くわしたときの練習として、授業で習ったことをわかりやすく説明できるようにしてみましょう。
例えば、ノートの最後に「患者様に説明するとしたら、、、」とメモを残すなどをしてみてもいいかもしれませんね。
おすすめ勉強法②「身近なものに例えてみる」
次のおすすめ勉強方法は、
「専門用語を誰もが共感できる身近なものに例えてみよう」
これを考えて勉強してみてください。
専門用語ってとっつきにくいですよね。
例えば
「シルバーカー」
→「ショッピングカートみたいなやつ」
リハビリ業界でよく使う用具一つとっても、素人にとっては専門用語になります。
そのため、誰もが一度は操作したことがあるであろうものに例えてみましょう。
すると、患者様とも共通のイメージを持ちやすくなるのです。
臨床においても、例え話をすることで「あ~あれね!」「そういうことね!」と話が弾む場面が多くあります。
そして、そうして例えた身近なもののイメージは記憶にとどまりやすく、そこから関連していろいろな知識も広げることができるようになります。
おすすめ勉強法③「運動との関連を考える」
次のおすすめの勉強方法は、
「運動をすることでどんな変化が現れるのか?」
これを考えながら勉強してみてください。
リハビリテーションを提供する上で、運動療法は欠かせないものです。
そのため、その知識が運動することよってどう変化を起こすのか?
それはメリットなのか、デメリットなのか?
運動強度によって違いはあるのか?
そのような関連性を見出して勉強してみましょう。
例えば、
「糖尿病」
→「運動することでインスリン抵抗性が改善する」
私はよく病理学や生理学においてこの方法を用います。
というのも、病気のことや目に見えない体の中のことって単発で覚えていても、臨床であまり思い出しにくいのです。
それに病理学や生理学は医療従事者として、リスク管理をする上では必須の知識です。
運動したが故に病状を悪化させてしまうことだって、なくはない話ですからね。
なので、臨床で必ず行う”運動”に絡めてどんな反応・変化が起こるのかを検討しながら学んでいきます。
おすすめ勉強法④「患者様を思い浮かべる」
最後のおすすめの勉強方法は、
「実際に自分の目の前にそういった患者様が現れた時に、どんなリハビリを提供できるのか?」
これを考えながら勉強してみてください。
実際の患者様を想定することで、自分の知識が露骨に結果として表れるわけですから、真剣にならざるを得ません。
”知らない”とあなたは困るだけで済みますが、患者様は人生が狂うわけですからね。
ただ、学生さんにとっては”患者様を想定する”ことが難しい場合もあるとは思います。
そのため、最初は”疾患”から勉強を掘り下げていく方法を取るとよいでしょう。
私の場合は『病気がみえるシリーズ』で
- この疾患の症状はどんなものがあるのか?
-
そのリスクは?
-
その症状に対してのリハビリの効果はどんなものがあるのか?
などのことをざっと復習し、各要素ごとに深めていく勉強方法を現在でも行っています。
「こんな症状の方が目の前にきたら、なにをすればよいのだろう?」
「リハビリで治るものなの?」
「リハビリしたら悪化するんじゃないの?」
そんなことも考えながら”疾患”を勉強してみてください。
その他の勉強方法 ~おまけ~
番外編として、「こんな方法もあるよ!」というのを2つ挙げます。
①人に教える
ここ最近よくきく「アクティブラーニング」という方法です。
自己学習(インプット)したあとに、教える(アウトプット)することで、曖昧さやうろ覚えがなくなり、知識が定着しやすいという考え方です。
その理論を応用して、SNSで勉強したことを発信するアカウントを作成したり、友達と教え合ったり、”私に”勉強した内容を送りつけてくれても構いません。
なにかしらの方法で、人に教えるという方法をとってみてくださいね。
②参考書を読む
以下に勉強方法がわからない方が参考にしておきたい書籍を、2冊ご案内いたします。
おすすめ
①解剖学がより面白くなる『運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学』
正直、解剖学って名称を覚えるだけできつい、、、
重要とは思うけど、なかなか全てを覚える気持ちにはなりませんよね。
しかし、この本を読めばその考えは劇的に変わります。
臨床家がどう解剖学をみているのか、臨床での解剖学の生かし方を知ることができます。
おすすめ
②リスク管理を学ぶための王道『病気がみえるvol.2循環器』
上でも少し触れましたが、私はこのシリーズをきっかけとして、知識を深めています。
特に、この循環器編は運動療法を提供する上での、リスク管理をする際には欠かせないものだと思います。
身体の中でどんなことが起こるのか、それを知った上での運動を提供できるようになると強いと思いますよ。
また、このシリーズは以前行ったTwitterでのアンケード時にも圧倒的な人気であることがわかりました。
著名な方々が在籍するTwitter界でも人気であることからも、そのおすすめさが伝わるかと思います。
参考書を買う前にこちらの記事も読んでみてください。
高い参考書を少しでも安くするための方法を提示しました。
まとめ
面白いことに、こういった”線”を想定した勉強方法で知識を深めていくと、結局どの疾患でも脳神経や血管系の解剖学や生理学などの、養成校で習った知識にたどり着くことに気がつきます。
そして、ようやく気づくのです。
授業(点)の大事さを。
この点と点の結び付きに気づくと、不思議と勉強が面白くなります。
そうなれば、そのうちにいろいろと”疑問”も出てきて、より学ぶ意欲も増していきます。
そうした”疑問”は授業担当の先生に相談してもよし、実習で”答え”を探してもよし、TwitterなどのSNSで先人たちに相談するのも良いでしょう。
そうして解消した疑問は、さらなる学習意欲を駆り立て、さらなる疑問を生んでいく、、、
ここまでの学習意欲になれば、あとはもうたくさん疾患を、基礎知識を、学んで、その知識の幅を持たせていくだけになります。
なので、まずは上の方法の中からピンときたものを試してみて、あなたの”やる気スイッチ”を押してみましょう。
そこからが、臨床に役立つ勉強となっていきますからね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
引き続き『リハぶっく』をお楽しみください。