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実習のよくある質問

【3つの原因と対策】実習中、なぜ質問が思い浮かばないのか?

投稿日:2020年2月11日 更新日:

実習あるある「何か質問ある?」という指導者からのフィードバック

実習中、見学後の定番イベント。

 

《 指導者からの「何か質問ある?」のコーナー 》

 

はせがわ
めちゃくちゃ困ったなぁ~。そして、これを聞く先生は嫌いだった 笑

 

 

初めての実習の際、このキラーフレーズを言われたときは

 

「何かある?じゃなくて、今やってたことを教えてよ。。。」

 

なんて思っていました。

 

結局この質問は最後の実習まで言われ続けました。

 

「はいはい、でたでたこのパターン。。。」

 

なんて思い始めたころから、少し慣れてきたのか、

 

「あぁ、、、なんか言いたいんだけど、言葉出てこないんだよな。。。」

 

と変化がみられてきました。

 

残念ながらこの思考段階で私の実習は幕を閉じました。。。

 

 

ここまでよんでくれた方はわかると思いますが、私はいわゆる”模範的な”生徒ではなかったのです。

※自慢ではありません。

正直、授業内容もうろ覚え、理学療法士に対するモチベーションも低め、実習への意欲も低め、、、

今では考えられないほど、腐りきっていました。

 

そんな右も左もわからない一人の人間が放り込まれた実習先で、何か意見をもとめられようもんなら、困惑するのもわけないと思います。

増して、専門家からなにか言葉を求められるのですから、相当なプレッシャーもあるわけで、、、

 

なんて”言い訳”を当時は友達と良くしていました。

そんな学生でも、理学療法士になれて、こうして人を指導する側にもなれるのですから、人生何があるのかわかりませんね。

 

はせがわ
だから、今、質問が思い浮かばない人も大丈夫。

一応資格を取れることには取れるから 笑

 

 

と、私の過去はこのくらいにしておいて、今回のテーマに移っていきます。

今回は「なぜ質問が思い浮かばないのか?その原因と対策」についてまとめていきます。

 

これを読めば、多くの学生さんは過度に心配しなくて良くなるし、”例の質問タイム”になにを質問すべきかがわかるでしょう。

あの苦痛な時間を有意義にするために、ぜひ実践してみてね。

いつか役立つ時がくるから。

 

 

以前、こんな記事を書いていました。

【質問力が付く思考】臨床実習で質問のネタに困らなくなる思考を伝授!

 

『何か質問ある?』の対処法。

 

質問をしてこない学生さんへの対応。実は『質問させる』ことはハードルが高いものだった。

 

臨床実習指導者が思う”いい実習生さん”の”いい質問”とは?

 

これらはすべて学生さんのする”質問”にフォーカスを当てた記事です。

こちらも参考にしていただきながら、今回のテーマに移っていきます。

 

 

実習生さんはなぜ質問が思い浮かばないのか。その原因とは?

何か質問しなきゃいけないのはわかってはいるけど、口から出てくる言葉は「大丈夫です。」となってしまう、、、

多くの学生さんが悩み、苦しむところでもあります。

 

そんなキラーフレーズ「何か質問ある?」を撃退していきます。

まず、質問が思い浮かばない原因を知っておきましょう。

実習生さんが質問を思い浮かばない原因は、「語彙力」「知恵不足」「取り組み方」の3つが考えられます。

 

実習生さんが質問を思い浮かばない原因①「語彙力」

原因の1つ目「語彙力」ですが、当たり前のように毎日臨床で励んで何年も経つ指導者と、教科書のまだ一部しか学んでいない学生さんとでは圧倒的に差がありますよね。

そんな差があるのにもかかわらず、同レベルかのように質問しろといわれても、、、ですよね。

 

人が話すときは、ある程度の「語彙力」が必要です。

特に専門的なことを学ぶならば、専門用語を知らなければ、話にならないことは明らかです。

つまり、専門的な「語彙力」の乏しい学生さんにとって”質問をする”という行為自体が、なかなかハードルの高いものなのです。

今ある「語彙力」を駆使して会話をすることもできるのですが、、、

 

学生さんのように学び始めている段階ではそうもうまくいかないのです。

というのも、次の原因である「知識不足」が関係してくるからです。

 

 

実習生さんが質問を思い浮かばない原因②「知恵不足」

2つ目の原因ですが、実習生さんは『知恵』が不足しているため、質問が思い浮かばないと考えられます。

学生さんのように『知識(語彙)』を教えられている段階では、『知恵』を発揮できるまでには至っていないのです。

例え成績優秀な人であっても、なかなかこの段階まで進んでいる人は少ないようにも思えます。

 

~知識と知恵の違い~

知識:ある物事や状況について知っていること。また、その内容。情報として共有できる。

知恵:物事の道理を判断して処理する能力。知識や経験を必要な場面に応じて活用できる能力。

このように”知っている”と”判断して処理できる”との差には大きなものがあります。

知ったうえで行動していく必要があるからです。

 

つまり、行動するにはある程度、物事を知っておく必要があるのです。

また、人は自分の考え、意見を言えるようになるまでには、相当量の知識が必要なのです。

 

 

例えば、ダムを想像してください。

 

ダムが水を放水するまでには、ある一定量の水が必要ですよね。

まずはそれを貯めなければなりません。

それが貯まったとき、放水という作業が行われます。

ただ、放水というのは、誰かによって操作されてでてくる水のことですよね。

一方で、決壊するまで貯められた水は、その限界量を超えたとき、自ずとあふれ出てくるのです。

 

人間の知識もこれと同じです。

「放水」→指導者によって導かれたことには答えられる知識

「決壊」→自分の考えとして発言できる知識

なのです。

 

このように、実習生さんは、まだ、自分の意見を言えるだけの知識がないのです。

だから安心してください。

あなたがバカなのではなく、まだ足りないだけなのです。

 

 

各分野の知識が放水されることで、『知恵のタンク』へ流れる水の量が増え、しまいには決壊する。

勉強・経験とはこういうことなのです。

 

苦手な分野の足りない水を増やし、ダムを放水させ、好きな分野ではさらに放水量が上がるように調整する。

その水量を調節してくれるのが、あなた自身であり、指導者であり、教育者なのです。

 

ということで、実習生さんは決壊する”その時”まで知識を貯めなければなりません。

 

勉強するのです。

指導者からのフィードバックを受け続けるのです。

 

こうして貯めた”言葉”はいつかあなたの考えとしてあふれてくるでしょう。

それまでは、つらい思いをするかも知れません。

耐えて、耐えて、貯め続けましょう。

 

 

 

 

 

実習生さんが質問を思い浮かばない原因③「取り組み方」

教わる機会が増え、言葉が貯まってくると、ある時から、指導者の言っていることが少しずつ理解できていきます。

英語を聞き続けていると、リスニングが徐々に上達するのと同じように。

異次元の言葉を聞いている感覚から、少しずつ日本語かのように聞こえてくる瞬間がきます。

 

ここまでくれば、いわゆる”議論”するかのような質問ができるまで、あと少しです。

 

言葉が貯まるまでは”教わる”ことが中心の”受け身”のスタンスだったかと思います。

しかし、このレベルを超えるためには、”積極性”が求められていきます。

つまり、どれだけ「自分が理学療法士だったらどうするのか?」を考えることができるのか。

そういった取り組み方ができるのかでステップアップできるのかが決まっていきます。

 

とある制限因子に対して、あなたが考える原因と、指導者の考える原因が合致しているのか、それとも異なったのか、、、

また、動作不良の原因に対する意見の食い違い、、、

などの考えは「自分だったらどう考えるのか」という視点がなければ生まれない考え方です。

 

ただ、これに関しては、学生のうちから到達できる人はほんの一握りです。

とはいえ、学生の時から自分主体で考えられる人は、臨床でスタートダッシュを決め、どこまでも駆け抜けていけるチャンスが早々に訪れるでしょう。

その差は大きく、縮まらないものかもしれません。

 

 

実習生さんが質問を思い浮かぶためにはどうしたらよいのか。その対策とは?

ここまでは、実習生さんが質問を思い浮かばない原因についてまとめてきました。

 

次からはその対策について各原因別にまとめていきます。

 

実習生さんが質問を思い浮かばないときの対策 ~「語彙力」に対して~

これに関しては、もう実習に来る前の準備が重要としか言いようがありません。

実習前にいかに、学校の知識を詰め込めているのかがポイントです。

 

正直、ここさえがんばれば、それ以降の「知恵不足」や「取り組み方」が楽になります。

臨床家の言っていることを理解するためには、やはり学校で習ってきた基本知識がないと”実習で語彙力増やす”状態となりかねません。

これは思っている以上に負担ですからご注意ください。

 

ただでさえ、臨床家はあなたたちと比べてはるかに「語彙力」が多い人たちです。

中には学校で習わないような言葉を使ってきます。

その学校では習わないような言葉を調べたり理解するだけで、手一杯となります。

 

ゆとりをもって実習に集中するためにも、事前学習は怠らないようにしておきましょう。

もし、なにを勉強してよいのかわからないかたは、こちらを参考にされてみてください。

【実習の教科書】学生さんが知っておきたい ”理想の実習生” とは?

 

 

また、実習までの時間が少ない方や実習にもうすでに来てしまった方は、「確認ですが、○○ということでよろしかったですか?」と指導者がしたフィードバックの言葉をオウム返しの要領で、反芻することを意識してみましょう。

まずは指導者の言葉をコピーし、頭に刷り込ませるのです。

そのうち、聞きなれていくので、意味が分かってくるはずです。

 

また、よくわからなかった場合は、「先生がこの方に対して、どういったお考えでリハビリを提供しているのか、もう一度聞かせてください」と指導者に質問してもよいでしょう。

わかった気でいる学生さんより、わかろうとしてくれる学生さんの方が好印象を持たれやすいとい点でも、有効な質問の一つでしょう。

 

 

実習生さんが質問を思い浮かばないときの対策 ~「知恵不足」に対して~

この段階に至るのは、大半が臨床実習にいってからでしょう。

評価実習でたどり着くのは、相当なレアケースである印象です。

 

ある程度、指導者の言葉が理解できてくるこの段階では、指導者の行ったフィードバックを要約してみるようにしてみましょう。

「つまり、○○ということですか?」といったように。

 

他人の言葉を、自分の言葉に置き換えることができるスキルは、「語彙力」があってこそできる技です。

 

多くの学生さんを指導してきて、感じることは、

ここまでくると、「実習の楽しさを覚えて、やる気が出てくる」ちょうどそのタイミングとなります。

理学療法士のこれまでとは違った面白さにも気づくことができるかもしれませんね。

 

 

実習生さんが質問を思い浮かばないときの対策 ~「取り組み方」に対して~

私の中で、このレベルまで達したら、もういうことなしです。

もはや、【指導者‐学生】という関係性ではなく、【臨床家‐臨床家】とのやり取りとなるからです。

 

知識が貯まり、知恵となりつつある段階にさらなるステップアップとして、「自分だったら、こう考える」という視点で指導者のリハビリや患者様の評価をしてみましょう。

見学中はあなたが直接患者様を触っていないことも多いので、動作やしぐさから、評価してみましょう。

そのうえで、指導者の考えをきき、自分の考えとの整合性を確かめてみましょう。

もし、異なっていたら、その差異を確かめるような質問をしてみてください。

 

こういった自分のために学んでいく姿勢は”積極的とである”と評価されます。

まして、ここまでの段階をしっかり歩んできていれば、指導者の意見に対する反論ではなく、議論に持ち込むことができているはずです。

現役の臨床家の考え方を1対1で聞く機会なんてそうそうないため、振り返ったときに、とても有意義な時間であったと思えるでしょう。

自分の引き出しを増やすためにも、臨床実習2期の後半にはこのような視点で議論できたらいいですね。

 

 

以上で実習生さんがなぜ質問を思い浮かばないのかの原因3つとその対策の解説を終えたいと思います。

あなたのレベルに応じてできる対策を具体的に提示してみましたので、ぜひ、これを参考に質問タイムを有意義な時間に変えてみてくださいね。

 

理学療法士として将来役立つ知識を深めるために、より濃い質問をしたいと考えている方はこちらも合わせてご覧下さい。

『質問力が付く思考』これであなたも実習中の質問に困らない!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

引き続き『リハぶっく』をお楽しみください。

 

 

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