「今日の記録、何書こう…」
実習が終わってクタクタなあなた。でも記録は待ってくれません…
「この動作…どう書けば?」
「Aが思いつかない…」
「そもそも時間がない!」
なんて考えていたら、どんどん時間がなくなり、いつの間にか夢の中へ…

そんな毎日の中で、“伝わる記録”と“時短”を両立できるコツがあったら、ちょっと気が楽になりませんか?
このページでは、実習生がつまづきやすい「毎日の振り返り」「SOAP記録」「書き方のフレーズ選び」に特化して、使えるテンプレ&書き方のヒントをまとめました。
この記事を読んだ後、あなたの記録の“迷い”が、少しでも減りますように。
この記事の目的
この記事では、理学療法士を目指す実習生に向けて、毎日の実習記録(振り返りやSOAP)の書き方に役立つテンプレートやコツを紹介し、記録作業の不安や負担を軽減することを目的としています。
目次
毎日の振り返り記録を簡潔に書く方法
実習の終わりに書く「振り返り」や「日報」、「デイリーノート」。
毎回長くなってしまったり、逆に「特にありません」で終わったりしていませんか?
ポイントは「事実 → 気づき → 次アクション」
- 事実:今日は◯◯の評価を見学・実施
- 気づき:自分の観察の浅さや、患者さんとの関わり方の大切さを実感
- アクション:明日は◯◯を意識して実施してみたい
この3行だけでも立派な振り返りです。
迷ったらまずこの流れに当てはめてみてください。
一言ヒント:「実習の反省」は完璧じゃなくていい。大事なのは“気づいた自分”を残すことです!
事例別SOAPテンプレ一覧(神経・整形・内部疾患)
SOAPは、実習の中で必ず求められる記録方式のひとつ。
構造は分かっていても、「Sって何書くの?」「Aがわからない…」と詰まりがちです。
ここでは以下の3ジャンルで、よくある場面を想定したテンプレを用意しました。
神経疾患(例:脳梗塞)
S:動作中「こわい」との訴えあり。
O:起立時、左上下肢の伸展筋優位。バランス不安定で右に傾倒。
A:立位保持に対して、バランス調整と情動面に課題。
P:環境設定と心理的サポートを行いながら立位訓練を継続予定。
整形外科疾患(例:THA術後)
S:「まだ体重をかけるのが不安」との訴えあり。
O:歩行器使用し、短距離の屋内歩行可。右股関節の伸展制限+疼痛訴えあり。
A:術後の疼痛と可動域制限が歩行獲得の妨げに。精神的な不安も影響。
P:段階的な荷重練習と痛みに配慮した関節可動域訓練を継続。
内部疾患(例:COPD)
S:「少し動くと息が切れる」との訴え。
O:段差昇降にてSpO2 91%、Borgスケール4。呼吸数増加と口すぼめ呼吸確認。
A:軽労作にて呼吸困難感あり。換気効率に課題。
P:呼吸介助・呼吸筋トレーニングを並行して実施予定。
一言ヒント:「S→O→A→P」は一本のストーリー。つながりを意識すると、グッと書きやすくなります。
SOAPについてより詳しく学びたい方向けに有料noteを書きました。
多くの部分は無料で読めるので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
→【学生向け】実習の記録が変わる!デイリーノート×SOAPの活用法。

書き方に迷った時のフレーズ集
「なんて書けば伝わるのかわからない…」
そんな時に使える“便利フレーズ”をパーツごとに紹介します。
パーツ | フレーズ例 |
---|---|
S | 「不安がある様子」「〜と訴える」「少し疲れたとの声あり」 |
O | 「〜時に〜を確認」「〜にて動作不安定」「〜で代償動作あり」 |
A | 「課題として〜が挙げられる」「〇〇が制限要因と考えられる」 |
P | 「〜を重点的に継続」「〜を今後の課題とする」 |
言い回しに迷ったら、テンプレから“言葉を借りて”書き始めてOK!
一言ヒント:「伝える」ための言葉選びは、“借りる”ことから始めよう!
まとめ:書けない日も、書ける形を知っておこう!
実習で毎日100点の記録を書くのは、誰にとっても難しい。
でも、書きやすい“型”と“コツ”を知っておけば、少しだけ前に進めるはず。
「今日はまとまらない…」
そんな日も、このテンプレ集が少しでも支えになりますように。