どうも、長谷川元気です。
堀江隆文さんと落合陽一さんの共著、『10年後の仕事図鑑』が話題沸騰しているとのことで、読了しました。
。。。あっという間に読めちゃいました。
ワクワクが止まらない本に久々に出会えました!
そこで描かれていた未来の仕事像は、とても刺激的で魅力のある世界が広がっていました。
この方々の著書は、何年後かに読み返しても決して色あせない言葉で綴ってあるため、一度は手にとってみることをオススメします。
今よりも少し先のことが見通せるようになるかと思います。
そこで、今回は「10年後の仕事図鑑」を読んで、理学療法士は今後どうなっていくのかな?失われていく仕事なのかな?と自分の仕事を顧みながら、感じたことをまとめてみました。
今後のリハビリテーション(理学療法士や作業療法士・言語聴覚士)という仕事がどうなっていくのか、その変化について、私なりの考えをきいてください。
※今回は3000字以上となっているため、普段より長めの記事となっています。
読みづらいところもあるとは思いますが、少々お付き合いください。
よろしくお願いします。
では、始めたいと思います。
今現在、コンピュータ技術や、AI、3Dプリンタなど近未来的な技術の発展が急速に起こっています。
そのため、多くの著名人が「今後も残る仕事と機械に奪われて失われていく仕事」について考えを述べています。
それを聞いて、自分が選択した仕事が今後どうなるのだろう、、、と心配になっている方もいらっしゃると思います。
まさか、自分がやってる仕事は絶対大丈夫!…なんて自信を持って言える時代ではありません。
この記事をみている方の多くがリハビリテーションに携わっているかと思います。
そこで問いかけます。
『あなたは、リハビリテーションという仕事が今後も残ると考えていますか?』
どうでしょうか。
私は「はい!」と言えます。
ただし、条件付きで。
私は今の形態からは大きく異なった働き方となる可能性が高いと考えています。
というのも、現状、疾患別の個別リハビリテーションの算定料は減少傾向にあります。
その影響は多くの病院に被害をもたらしています。
なかでも、その他も含めた医療費削減の政策もあり、回復期のリハビリテーション病院はそのダメージが深刻です。
しかし、回復期のリハビリテーションがどの位効果があるのかをデータで客観的に把握してみると、リハ実施単位に対しての回復率が決して良い結果であるとは言えないものとなっているのです。
つまり、そんなに長い時間をかけてリハビリをしても、セラピストが介入したことによる効果は低いのではないですか?と言われているのです。
データでみるとそうなっているという事実は、リハビリ職として考えていかなければならない問題であるとも思います。
それに加え、AIなどのテクノロジーが発達してきたとあれば、ますますリハビリテーションの存在が危ぶまれていくのは明らかです。
では、我々理学療法士や作業療法士・言語聴覚士の仕事はどうしたら生き残ることができるのでしょうか。。。
少し話は脱線して、、、
リハビリで行なっていることをざっくり言うと、
ある筋肉が収縮不全で動作能力が低下しているため、それを制限している因子を取り除いて、収縮不全の筋肉を再び収縮できるようにしていき、動作能力を獲得することを仕事としています(これはあくまで身体機能面に特化した仕事内容としてまとめた)。
と言うことは、収縮不全の筋肉が収縮するようになれば、万事解決となります。
戻して、、、
生き残るためには、現在の仕事内容も踏まえつつ、未来の技術を取り入れることが大切だと感じています。
そこで、私がまず考え付いたのが、今ある電気刺激(EMS)の技術を未来のテクノロジーと掛け合わせることで、ターゲットの筋肉の収縮を促し、動作能力の獲得をする、、、
なんてことが可能になってくるのではないかということです。
例えば、今現在でも、3Dプリンタで身体を覆えるような伝導性の高いスーツを作り、EMSで正常な収縮を促しながら動作練習をしたり、
拘縮予防の方にはROMマシーンが全身バージョンで作動出来たり、
介護の分野で普及段階へと進んでいるパワースーツの技術を応用すれば、リハビリテーションにおける動作介助・誘導もセラピストの技術に左右されないかもしれません。
と、そんなことが当たり前となる時代がくるのも遠くない気がします。
もしくは、もうある地域ではその仕組みが出来ているかも??
そしたら今現在行なっている施術がテクノロジーで代替、いや、それ以上の効果を発揮できてしまいます。
ゴッドハンドと呼ばれている方々には到底及ばないとは思いますが、機械化が進めば、少なくとも役職者レベルの治療は満遍なく、どなたにも提供できてしまいます。
つまり、今後はヒトが行う疾患別の個別リハビリテーションの需要が低くなりそう、と思わざるを得ない状況にあるかと思います。
そうすると、ゆくゆくは、個別リハビリが必要なくなるのでは?という思考にぶち当たります。
私はそうなる方向が濃厚だと考えています。
今すぐになくなる…今後は完全になくなる…ということはないとは思いますが、そのうち、医療の枠からは外れて、自費診療のところへ流れる気がしています。
となると、この職業はどのような形で残るのでしょうか。
私は病院や施設で
リハビリテーションを施行する=再び集団療法
の道へ進むのではないか、と睨んでおります。
個別リハビリテーションはテクノロジー技術のリハビリテーションに移行する前の病態の評価段階で、動作分析を専門とし、その評価をプログラミングする業務になるのかなと。
もしくは、メンタルケアが必要な方に対して円滑にリハビリテーションを受けられるようにフォローする役、つまり、運動に特化したカウンセラーのような存在となる道も考えられます。
このように、今のリハビリテーションを提供するセラピストとは異なった働き方をすることになる可能性あります。
ただ、言えることは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士という資格をもった方々の仕事はなくなる可能性は少ないと踏んでいます(希望も込めて)。
すると、今現在の働き方とはまた違ったやりがいや面白さがでてくると考えています。
どんな働き方になるのか、はたまた仕事として生き残れないのか、、、
しっかりとこの目で時代の流れを見極めていきたいと感じました。
いかがでしたでしょうか?
今回、私が示した方向性はあくまで個人的な願望も含めた見解です。
ただし、これから色々な変化が起こってきます。
生まれる医療となくなっていく医療。
効果の少ないものは自然と淘汰されていきます。
しかし、リハビリテーションがそうならないように、今求められているのは”結果”です。
まずは”結果”をしっかりと出していきましょう。
費用対効果のあるものを提供し続けましょう。
また、個人でできる対策としては、淘汰の波に飲まれないよう、情報を常に更新しておきましょう。
どう転んでもいいように。
あなたはあなたの持っている知恵や技術を磨き続けましょう。
それが今後もリハビリテーション業界でご飯を食べていくために必要なことだと私は考えます。
終わりに、
さて、ここまでの長い夢物語を聞いてくださってありがとうございました。
せっかくこの記事と出会えたのですから、リハビリテーションの技術向上の為の勉強ばかりではなく、経済・金融・法律・テクノロジーなど色々な分野にも興味を持ち、勉強してみてください。
世の中がどんな方向性に向かっているのか、今後の展開についてどのようなビジョンがあるのか、医療に限らず、各分野で様々な未来を見据えていきましょう。
そんな情報はいくらでも簡単に取得できる時代です。
便利な、一方では取捨選択が大変な世の中ではありますが、先の展開を少しでも見据えて行動できると不安感も軽減できるかと思います。
私もこの知識は受け売りのものが大半です。
つまり、誰かしら先を読めるヒトを身の回りや、著書の中で出会っておくと、迫り来る時代の変化にうまく対応できるのではないかと考えます。
うまくアンテナを張り巡らせて、怒涛の時代を生き抜きましょう。
長い間お付き合いくださり、ありがとうございました。