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臨床でも役立つ知識

トレンデレンブルグ兆候の原因が中殿筋の弱化では無い可能性がある?!

投稿日:2019年10月19日 更新日:

 

先日こんなツイートをしたところ、多くの反響を得られましたので、詳しく触れていきます。

 

私もいわれました。

トレンデレンブルグ兆候の原因が中殿筋以外にもある?!

学生だった当時の私にとっては、衝撃的な情報でした。

 

だって教科書にはそう書いてあるよ?

教科書に嘘が書いてあるの?

それとも、最新の研究で間違いだってことがわかったの?

 

そんなことを思った記憶があります。

 

今回はこのツイートをきっかけに、「学校の授業の大切さ」について触れていきます。

 

 

トレンデレンブルグ兆候について

教科書的には

患側で片脚立位をした際、健側の骨盤が下がる現象のこと。

原因として中殿筋の筋力低下などがある場合にみられる。

などと書かれていると思います。

 

よくよくみてみると、「中殿筋の筋力低下などが、、、」って書かれてるのです。

 

『など』

 

これはずるい。

テスト勉強では、この『など』なんて言葉は完全無視。

【トレンデレンブルグ兆候=中殿筋の筋力低下】で覚えていました。

そういう方もたくさんいると思います。

 

 

トレンデレンブルグ兆候の原因について

でも、人間ってそう単純ではありません。

教科書に載っていることは間違いではありませんが、それだけでは説明がつかないこともたくさんあるのです。

それに教科書通りのことのみを人間がしているのであれば、リハビリは全部機械に任せれば良く、セラピストなんていらなくなります。

 

もちろん中殿筋の筋力低下がトレンデレンブルグ兆候の大きな原因の一つなので、それを第一選択として評価していきますが、臨床ではそれ以外の可能性も考えていきます。

例えば、臨床では中殿筋の筋力低下以外にも、

・疾患

・治療の副作用(手術など)

・大殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋、腹斜筋、内転筋などの筋力低下

・アライメント不良

・痛み

・脳神経障害

・その人のクセ

・生活習慣

などたくさんの原因要素を考えて評価していきます。

 

・・・と、ここでも『など』を使用していることに注意してくださいね。

まだまだこれ以外にも原因はあります。

人間の動きってそれほど複雑だし、色々な要素が組み合わさっているのです。

 

理学療法士は、そんな人間を相手にリハビリテーションを提供しているのです。

どうでしょう。

難しい・大変だと思いましたか?

私はこれも臨床の面白さの一つだと感じています。

自分の評価によって、原因が解明されて、患者様の笑顔がみれたとき

これほど嬉しいものはありません。

 

人によって引き起こっている現象の原因は千差万別。

だけど、それを解決できるのは現時点で機械にはできません。

これはセラピストにしかできない専門性・武器です。

(機械を相手に臨床へ望んでいるわけではありませんが、人間の優位性に関しては意識しておく必要があります。)

 

 

 

臨床の基本は学校の授業・教科書です!

ただ、ここら辺まで考えが及んでしまうと、学生さんのなかには余計混乱してしまう方も出てきてしまいます。

 

ここも評価しなければ、、、

あそこも評価しなければ、、、

 

こうなってしまうと、思考のどツボにはまります。

いくら時間があっても解決への道はひらかれません。

 

たしかに、あらゆる可能性を評価することは大切なことです。

そしてあらゆる可能性を見出すために勉強することも大切なことです。

だけど、それは”考えすぎ”ってこともありますからね。

 

知識がたくさんある人ほど、評価したくなる項目は増えます。

それはそうですよね。

もしかしたらその評価項目が原因かもしれないのですから。

 

でも、それは本当に患者様のためになっていますか?

 

評価項目が多くなれば多くなるほど、評価に時間を取られ、治療する時間がなくなります。

一回の介入時間はそれほど多くありません。

そんな中で、評価ばかりして、結局原因がわからず時間が経ってしまった。。。

だから、次回も評価しますね!

・・・それでは患者様も納得いきませんよね。

 

よくみてもらいたい。

けど、早く治してもらいたい。

 

そういう患者様もたくさんいます。

そんなことも臨床では考えながら行わなければなりません。

 

 

だからこそ、基本は大事なのです。

我々臨床家も、どんな時でも、第一選択としては教科書レベルの知識から入ります。

そこで評価した結果、ほかの要素が強そうだと考察できたら、ほかの原因の可能性を考えていくのです。

 

間違っても、はじめから中殿筋以外のところを評価してしまったが故に、中殿筋がおざなりになってしまった、、、

なんてことにならないようにしましょう。

 

 

臨床家も基本は学校の授業や教科書で習ってきたことを行っています。

これだけは忘れてはいけないことです。

 

 

 

学校の授業が大切な理由

 

机上の知識と臨床には違いがあるからね。

それを実習で学んでね。

 

私はとある実習先の指導者からこんなことを言われました。

臨床では教科書レベルでは通用しない”なにか”がある!!

そのときは【実習】というものがとても輝かしいものに見えました。

 

そのときは、、、ね。

 

実際に実習が始まってみれば、もう違うことだらけ。

絶望の日々。。。

学校では今回の記事のようにトレンデレンブルグ兆候の原因が中殿筋以外にもあるなんて知らなかったし、《体幹》なんて言葉が出てこなかった。

あれほど、学校教育を疑った時期はありませんでした。

 

だけど、臨床へでてから気づいたのです。

トレンデレンブルグ兆候の原因が中殿筋以外にもある可能性を授業で習っていたのです。

 

要素として、

・股関節の外転に作用するのは中殿筋以外にもある。(解剖学)

・中殿筋のMMT施行時の代償動作(理学療法評価学)

・歩行周期(運動学)

・トレーニングの3原理5原則(生理学)

なんかは学校でも習った記憶ありませんか?

これらの知識を組み合わせれば、トレンデレンブルグ兆候の原因が中殿筋以外にもある可能性に気づくことができるのです。

 

上記の()で示したように、様々な学問から学んだ知識が、臨床では使われています。

もちろんこれら以外にも、中殿筋以外に原因があることを証明できる要素はたくさんあります。

そして、それらは学校の授業でも触れているものなのです。

となると、学校の授業には無駄なものがないこと、そして真面目に受けておいて損がないことに気づくことが出来ると思います。

 

 

 

とはいえ、学校で習う様々な学問の知識が頭の中で整理され、実習で組み合わせることができる学生さんは、そう多くはいません。

私もできていませんでした!!

 

ただ、学生時代にこれらの要素を”聞いたことがある”状態になっている必要はあるでしょう。

その要素が”点”となって、実習や臨床で”線”となるためにも。

 

 

さいごに

「なんのためにこの授業を受けているのかわからないのです。。。」

そんな相談をしてくれた学生さんもいました。

 

おそらく、授業単体ではその意味はわかりません。

だけど、今回のように「臨床に使える知識になりうる」ことを知っておきながら勉強していると、その意味が分かる瞬間がでてくるでしょう。

 

実習は、どんな知識がどう使われているのかを知る良い機会です。

そんなところにも着目しながら、実習を過ごしてみても面白いかもしれませんね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

引き続き『リハぶっく』をお楽しみください。

 

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