緊張する実習開始前の電話連絡
理学療法学生さんは実習開始の1週間前に、実習地に電話連絡することが通例となっています。
電話の内容は「来週からお世話になります」というご挨拶をし、当日の確認等を行うものです。
バイザー会議で指導者との面会ができなかった学生さんの場合、そこで初めて指導者と会話をすることになります。

「この時間にかけて大丈夫かな?」
「失言しないかな?」
「聞くことリストに不備はないかな?」
「怖い指導者だったらどうしよう、、、」
「電話番号はこれであってるよね、、、」
なんて不安を抱えながら、電話を恐る恐るかけた記憶があります。
もう、思い出すだけで胃がキリキリしてきました 笑
ということで、今回の記事では実習開始までの1週間でできることについて具体的に提示し、最後に私が一番してきてほしい勉強について触れていきます。

実習開始までの残り1週間でできること
電話をかける段階で学生さんに与えられた準備期間は1週間です。
「残り1週間しかない!」
「残り1週間もある!」
どう捉えるのかは自由ですが、リミットは1週間です。
そのあいだにできることといえば、新しい勉強をはじめるというよりかは、学校の復習をしたほうが良いでしょう。
新しいことを学ぼうとすると、よりドタバタしてしまいます。
ならば、これまで勉強してきたことを信じて、実習により良い状態で臨めるよう、体と心を整えておくことが重要です。
また、実習中に必要なモノを揃えることも重要な準備です。
実習中はモノを揃える時間ですら惜しいため、以下の記事を参考に、準備しておきましょう。
実習開始1週間前に復習すべきこと ~具体例~
復習といっても、範囲が広すぎて、どっから手をつけて良いのかわからない!
そんな方のために、具体的にどんなことを復習したらよいのか提示していきます。
見学実習なら、礼節のあるコミュニケーション方法を確認したり、解剖学・生理学を復習したり、、、
評価実習なら、検査・測定の実技を練習したり、基礎知識を復習したり、、、
臨床実習なら、評価実習でよく指導されたことを反省したり、評価実習で疑問に思ったこと、、、 など
これまでに培ってきたことを復習しておくことで、少しでも指導者の会話についていけるようにしていく必要があります。
また、どの実習でも、解剖学・生理学は復習しておいて損はないでしょう。
評価実習・臨床実習になれば、それに加え、運動学や病理学も◎
ただ、範囲をあまりに広げてしまえば、1週間では到底間に合いません。
なので、最低限、上記の枠線で囲ってあるところを復讐しておくとよいでしょう。
少しでもゆとりのある実習にしたいなら実習前に復習をしておこう
実習中は日々新しい知恵を学んでいくため、その知識を自分のものにするためにかける復習の時間が中心となります。
むしろ、自分のものにしようと必死に取り組んでも、頭の整理は追いつかないほどです。
そんな状態なので、学校の知識を一からしっかりと復習する時間はほぼないといっても過言ではありません。
実習で得た知識に対して「聞いたこともない」レベルであると、実習中に1から勉強するキツさは想像以上のものです。
睡眠時間を削るほかなくなってしまう状態にも陥りかねません。
つまり、実習を時間的にも余裕を持って臨みたいならば、実習中に得た知恵に対して「あぁこれ教科書で見たことある!」程度のレベルに達しているように、実習前に復習しておく必要があるのです。
とはいえ、実習でこれからどんなことが待ち受けているのかを知らないことには、復習をしにくいことでしょう。
そのため、私が実習で待ち受けることを示すとともに、それに対して、どう対処すべきなのかを指南しました。
ぜひ、こちら☟もご活用いただければと思います。
【実習の教科書】学生さんが知っておきたい ”理想の実習生” とは?
実習の準備はゆとりをもって始めておこう
実習に限らず、試合や発表、イベントなどは準備がとても大切ですよね。
準備に全力で取り組むことで、本番では力が十二分に発揮できるのです。
本番には予期せぬことが多々起こります。
それに対処できるようにするためにも、準備という基礎固めを怠らないようにしましょう。
この記事を読む方は実習まで残りわずかである可能性が高いので、今更言われても、、、
と思うでしょうが、正直、準備を1週間前から始めるのでは遅いです。
膨大な知識を、知恵を1週間で復習するのは困難と言えるでしょう。
準備が間に合わない学生さんに朗報!
そんな学生さんも、この言葉をみて焦らないでくださいね。
1週間でも復習できることはたくさんありますし、決して”ダメ”というわけではありません。
むしろ、1週間以上前から準備を始めている学生さんの方が希少です。
だからというわけではありませんが、「残された時間を如何に充実させるか」という思考に切り替えてくださいね。
また、準備不足に関しては、今回の反省として、次に生かしていけるようにしておきましょう。
そして最後に、残り時間が少ない実習生さんが特に勉強してきてほしいことをお伝えします。
それは『笑顔』です。
繰り返します。
『笑顔』の勉強をしてきてください。
【実習開始1週間前の電話にて】
学生「あの、当日までにどんなことを勉強しておいた方がよろしいでしょうか?」
私「笑顔の練習しておいて!」
学生「えっ?」
— 長谷川さん@PTスーパーバイザー (@PTsupervisor) December 21, 2019
『笑顔』の勉強といっても、運動学的に、、、とか、哲学的に、、、ということではなくて、鏡の前で『笑顔』にみえるかどうかを確認してみてください。
実習中はマスクをしているでしょうから、できればマスクありの状態で『笑顔』にみえるか確認してみましょう。
目元だけで『笑顔』であると判断できるようには、どのくらいまで笑っている必要があるのか、自覚しておきましょう。
実習生さんの多くは実習を『引きつった表情』で過ごしています。
もし、あなたが患者だったら、『引きつった表情』の学生と話さなければならない状況に陥ったとき、どう思いますか?
こちらまで『引きつった表情』になったり、『緊張』してきませんか?
心理学的に言えば”ミラーリング効果”といって、感情は人に伝わってしまうものなのです。
これからの実習形態であるCCS(クリニカルクラークシップ)では実習生さんもチーム医療の一部として機能してもらうことになります。
そのため、学生さんとして患者様にプラスの影響を与えられるように『笑顔』でいるというのも大事な実習です。
実習開始までの時間が少ない人こそ、『笑顔』の練習をしておきましょう。
そして実習中は毎朝、確認してみてください。
「今日も笑えているかな?」と。
そうして勉強した『笑顔』はあなたの武器・お守りとなるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
引き続き、『リハぶっく』をお楽しみください。