今回は福祉用具のレンタルについてまとめます。
前回記事の住宅改修の記事を読んでからだと、より理解が深まるかと思いますので、リンクを貼っておきますね。
では、ここからは介護保険で介護用品をレンタルする場合に知っておくと便利な知識に触れていきます。
レンタルできるもの
⑴歩行補助杖
⑵歩行器
⑶手すり
⑷スロープ
⑸車椅子
⑹車椅子付属品
⑺特殊寝台
⑻特殊寝台付属品
⑼体位変換器
⑽床ずれ防止用具
(11)移動用リフト
(12)認知症徘徊感知器
(13)自動排泄処理装置
それぞれ、多くの種類があります。
各レンタル業者によってファッション誌程度の厚さの本に、まとめられているので、どんなものがあるのか眺めてみるのも面白いと思います。
こんなものまでレンタルできるんだ!と思うものもたくさんあります。
ただし、このレンタル品ですが、身体状況区分(要支援〜要介護)によって借りれるものが異なります。
要支援1.2要介護1の方が借りれるのは、介護予防福祉用具である⑴〜⑷までです。
要介護2.3の方は⑴〜(12)まで、4.5の方は全て借りることができます。
※全額負担をすればどの区分でもレンタルは可能となります。
各身体状況区分により介護保険の利用限度額が異なるため、それを超えない範囲であれば何種何個でも借りることができます。
超えた場合は介護保険を利用しない場合と同じ、つまり、全額負担となりますのでご注意下さい。
負担料金
限度額の範囲内でしたら、1〜2割となっています。
これは利用者の方の所得によって負担額の割合が異なりますのでご注意下さい。
限度額を超えた場合は、越えた分が全額負担となります。
例として、10万までが限度額となっているときに、15万の介護サービスを利用することになった。
⇒(10万の1~2割)+5万
⇒ つまり、6~7万円の自己負担。
となります。
詳しくはケアマネさんに伺ってみてください。
支払い
レンタルは1ヶ月単位で請求されます。
初めてレンタルを利用する場合、
レンタル開始月 → 15日までの納品 → 全額
→ 16日以降の納品 → 1/2の額
となります。
また、レンタルを辞める場合、
終了月 → 15日までに返却 → 1/2の額
→ 16日以降に返却 → 全額
となります。
また、搬入の際にかかる費用に関しては、特別な条件が無ければ、無料にて行ってもらえます。
条件については、ケアマネさんやレンタルの業務さんに伺ってみて下さい。
とはいっても、あまり該当することはないとは思います。
その他
その他の介護サービス(訪問介護や訪問リハビリテーションなど)との合算となりますので、その点も注意が必要です。
介護サービスを限度額の範囲でめいいっぱい入れてしまい、レンタルのことを忘れてた…
なんてことが起きないよう気をつけて下さい。
私見ですが、介護サービスよりもレンタルの優先度は高いと考えています。
まず生活のスタイルを確立するために、家具の配置を変えたり、レンタル品を導入してから、その他の介護サービスを入れていく方が不備がないと考えられます。
介護は生活ありきの考えでないと、不便なことが起きたり、転倒などのリスクが上がったり、介護量が増えたりなど、利用者ご本人も辛い思いをしてしまいます。
それを防ぐには、寝起き、食事、排泄、移動導線、普段の生活するスペースなどを考えて、生活スタイルを確立することが大切です。
その上で必要なところのみにサービスを入れることで漏れがなく利用することができると考えます。
もちろん、利用者の疾患によって必ず利用しなければならない介護サービスもありますので、ケースバイケースなのは間違いありません。
利用者の24時間、1週間、1ヶ月、1年単位でしっかりと計画し、適切なサービスを導入するのが理想です。
初めての方へ
介護保険を初めて利用される方やご家族の方は、正直何がなんだかわからなくなるかと思います。
ただでさえ、身体の調子が悪くてそうなっているのに、さらに”介護”という言葉で追い討ちがくるのですからね。
押しつぶれそうな気持ちになる方も多いです。
そんなときはケアマネ、看護師、医療相談員(ソーシャルワーカー)、リハビリに相談してみることをおすすめします。
ケアマネさんを中心として考えられた、利用者にとって最適なサービスやレンタルなどを組む『ケアプラン』を提案してもらえます。
色々なサービスがあるので、よくわからなくておまかせ・・・という方も少なくない印象ですが、提案してもらえるのはうれしいことですよね。
そのときに色々と相談にのってもらいましょう。
プランのこと、今後のこと、心がまえ、困った時の対処方法、緊急連絡先など、少しでも不安が拭えるまでご相談ください。
プランを計画をするのはケアマネさんだとしても、実行するのはあなた自身なのですから。
また、ケアプランが立案されたら、どんなものが組み込まれているのか、確認は必ずしましょう。
とてもひどいケアプランは今までに見たことはありませんが、月々の支払額に直結するものです。
1~2割の負担で小額だから・・・と思っていると、痛い目を見かねません。
以上、介護保険で介護用品をレンタルする場合に知っておくと便利な知識でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。