実習だけでなく臨床でも役立つリハビリの参考書
情報過多の時代。
どの参考書が良いのか選ぶだけでも大変ですよね。
そこでこの記事では、学生さんが実習中に読んでいたら辛さが軽減するであろうと思った参考書を集めてみました。
私が実際に学生指導の際に使用し、好評であった参考書のみ掲載していきます。
実習で悩んでいることがあったら、多くは以下のおすすめ本の中に「答え」が載っていることでしょう。
参考書一つとっても決して安いものではありません。
我々セラピストは自分のスキルアップのために勉強会の参加費用、学会の年会費など多くの出費(自己投資)がかさむことになります。
その上で、参考書にかかる費用も、、、となるととても痛い出費となります。
少しでも出費を抑える方法
だからこそ、せっかく買うなら、分かりやすくて、内容が広く・濃いものがよいですよね?
これからご紹介させていただく参考書は、どれもその要素が入っています。
良ければ参考にされてみてください。
運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学
この本は臨床家目線で解剖学を学べます。
タイトル通り、臨床で出会う「なぜ?」と思う疑問の”答え”が書いてある参考書です。
私はこの参考書から解剖学書の”読み方”を教わりました。
解剖学書を読む際に、「絵が綺麗だなー」だけで終わっていませんか?
この参考書は、臨床家としてどこに着目して解剖学書を深読みしたら良いのかがわかる名著です。
解剖学書を見る目、解剖学の世界観、そして、治療中の思考が変わります。
正直、知らないことばかりで驚きの内容でした。一ページごとに思わず「へぇ~」の連続。
学校で習った解剖学とは違う、より臨床的な解剖学を学びたい方はぜひ。
これは本当に養成校の解剖学の講義に組み入れて欲しいくらいの完成度。
日々の臨床で感じる「なぜ?」の”答え”が欲しい方、必見です。

*このシリーズ物として最近出版されたこちらも評判が良いそうです。
出版前から大変期待されていましたが、納得の一冊となっているようです。
合わせて読んでみると新たなステージに立てそうです。
今後、私も購入予定。
ファンが多いのか、購入者のレビューをみているだけで欲しくなります。笑
運動療法のための機能解剖学的触診技術
触診の本はこれ一択ではないかと思う本です。
触診の内容だけでなく、エコー所見や臨床に応用できる知識までとにかく内容が濃いです。
それでもって、どのページも綺麗で見やすいのがいいですね。
触診の本って結構ごちゃごちゃ書かれているものが多いのですが、この本はそんなことなく、ぱっとみてわかります。
多くの勉強会でも紹介されており、触診の基礎は多くの臨床家の方がこの本で学んでいるはず。
この本も臨床の視点で書かれているため、読み飽きずに進められます。

多くの言葉は必要ありません。
腰痛はアタマで治す
正直、他のサイトで紹介されているところを見たことがありません。
でも、私は臨床家にとって必要な視点を得ることができる良書だと思っています。
「患者様は生活している」ことを強く意識させられる内容となっています。
新書本なので、通勤の際に読めるオススメな本。
ヒトの進化論に着目して「腰痛」を考えていて、納得しやすい考え方の一つであると思いました。
腰痛に関して、評価する視点を増やしたい方は一読の価値があります。

もう一点、この本の良いところとして、日常生活においてどんな動作が身体へ負担なのかを例を提示しています。
学生や新人の頃は身体機能面ばかりに気をとられがちです。
しかし、この一冊を読めば、”痛み”が生活の中で行なっているちょっとした動作から引き起こっているという視点もできて、セルフエクササイズの世界が広がりますよ。

病気がみえる シリーズ
病院で働くなら必需品といっても過言ではありません。
医師・看護師の世界でも有名な参考書です。
病院でのリハビリをする際には、まず病気のことを知らなければ、リスク管理もできません。
セラピストである前に、医療従事者として知っておくべき知識です。
患者様のためにも、自分のためにも、このシリーズで”病気がみえる”ようになりましょう。
このシリーズの特徴である視覚的なわかりやすさ。
「病気」を知るためには、ネットの情報より、このシリーズの方が断然わかりやすいです。
あとは学生にとっても嬉しい価格設定となっており、手が出しやすいのも魅力。
この分厚さの医学書がこの値段!?と驚いたくらいです。
このシリーズは色々な分野ごとに病気の発生機序や治療過程、その後のことまで書かれています。
リスク管理をするために生理学的な知識を付けるにはもってこいの著書です。
実習地でよく見学するであろう分野のリスクをしっかりと把握しておきましょう。


以下私の中で優先度が高い順に、このシリーズをご紹介させていただきたいと思います。
以上でシリーズすべてとなります。
まずは、自分の興味のある分野を手にしてみてください。
脳・整形・呼吸に関しては、今後も必ず関わってくる疾患ですから、揃えておいて損はないかと。
他にも実習先や勤務先で関わることの多い疾患のシリーズを揃えていくと良いでしょう。
どの本も、院内勉強会の資料の参考書としても、活用できますし、手元に置いておいて損はないです。
病気がみえるシリーズの最新巻「眼科」が6月28日に発行!
リハビリでも「眼」について介入することもしばしば。
興味のある方はGETしてみては?
理学療法プログラムデザイン(2)ケース別アプローチのポイントと実際
評価から治療プログラムの立案までの思考整理にとっても役立つ参考書です。
学生の内に持っておけば、実習に役立つこと間違いなし。
臨床家の思考を症例を挙げて追っているので、”治療プログラムをどうやって立てるのだろう。。。”と悩んでいる学生さんにはとってもオススメな参考書。
できる実習生の烙印も押してもらえるかも?!
また、臨床に入ってからも、色々な気付きがあり定期的に読み直し必須です。
最後に
また、これらの参考書から学んだことは、私の臨床感にも非常に役立っています。
これらを何度も読んだからこそ、今の私がいるのです。
ただし、これまでに挙げた参考書は全て、基本+α なことをカバーするための本です。
そのため、臨床を経験するうちに、特化した知識が欲しくなったときには、真にカバーするまでの内容の濃さではありません。
学生~新人の間の手広く、色々な知識を得ておく時期から脱却したら、すこし専門的な方向の参考書を揃えてみてくださいね。
随時更新していきます。
少しでも出費を抑える方法