こんな未来を想像してみよう!
実習初日はミスったけど、挽回することができました!

多くの学生さんが諸先輩方から説かれている”実習初日の大切さ”
緊張や不安、期待など様々な感情が乱れる実習初日とはいえ、ここでの印象が実習を左右すると言ってもおかしくはない、、、
などとも言われているくらいです。
そのためか、Twitterにて実習生さんから
「実習初日からやらかした、、、」
「実習初日の印象が最悪になってしまった、、、」
「実習の出だしは最悪。もう終わったな、、、」
などと嘆きの声が聞かれることも多いのです。
そこで、今回の記事では実習初日の印象が悪くなってしまった学生さんも、実習の最後には挽回できる方法を提示していきます。

こんな方におすすめ!
- 実習初日にミスったけど挽回したい!
- 実習の評価を上げたい!
- 指導者と良好な関係性を育みたい!
実習初日の印象は大事
多くの臨床家や『リハぶっく』でも何度も出てきている言葉かと思いますが、実習は初日の言動一つで成績が決まると言っても過言ではありません。
実習生さんにとって、それだけ実習初日の印象は大事なのです。
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この初日に受ける印象によって評価が変わってくることは心理学の中で『初頭効果』と呼ばれています。

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初頭効果とは?
初頭効果とは、最初に示されたことが記憶に残りやすく、後の評価に大きな影響をもたらすことを指します。
これの特徴として、とても記憶に残りやすいということがよく挙げられています。
例えば、ある人の特徴として友達から紹介されたときに、印象がいいのはどちらの人でしょうか?
Aさん:頭が良い。話し上手。身なりが清潔。字が汚い。時間にルーズ。バイトしてない。
Bさん:バイトしてない。時間にルーズ。字が汚い。身なりが清潔。話し上手。頭が良い。
なんとなく、、、
Aさんの方が印象よく感じませんか?
お気づきだとは思いますが、このAさんとBさんの違いって、ただ順番を入れ替えただけの差なのです。
ただそれだけの差なのに、なぜかはじめの方に印象が良い言葉を羅列しているAさんの評価が高いように感じてしまうのです。
これが初頭効果の影響です。

そのため、実習生さんの評価の際も、初日での印象を基準にしていくことになります。
実習中盤~終盤でも印象は変わる
とはいえ、緊張や不安、もちろん期待も含め様々な感情が入り乱れる実習初日。
本来の実力が発揮できなかったり、ミスをして印象が悪くなってしまったという実習生さんもたくさんいることでしょう。

そんな学生さんにも朗報です。
初日のミスは実習中盤~終盤でも取り返すことができます。
特に、我々臨床家は”病人”という日に日に状態の変わる方々を相手に仕事をする手前、日に日にその方の評価を改める癖が日々の業務の中でついています。
そのため、初日での印象が悪かったとしても、そこにあまりに強く引っ張られて評価が成されるということが少ない可能性があります。

ということで、実習生さんは例え初日にミスをしたとしても決して諦めず、印象を上書きしていくことに注力していきましょう。
そこで有効なのが『親近効果』と呼ばれている心理学のテクニックを使うことです。
親近効果とは?
親近効果とは、最後に示されたことが記憶に残りやすく、後の判断に大きな影響をもたらすことを指します。
人は多くの情報を処理する際に、全てを比較して行うのではなく、最後に得た情報に影響を受けやすいという特徴があります。

例えば、
口数の少なかった学生さんが、実習を通じて患者様とも笑顔で話すようになり、患者様からも信頼してもらえるようになった。また、それだけでなく、自分から積極的に質問をするようになり、ほかのスタッフからも好評を得るようになった。
という学生さんの印象は良いため、評価もおのずとよいものである感じがしますよね。
これが親近効果です。
つまり、実習期間が長くなれば長くなるほど、CEは学生さんの情報をたくさん得ることができるため、はじめの方に得た情報よりも、後半に得た情報の影響を受ける可能性が考えられます。
そのため、例え実習の序盤でミスを連発していたとしても、そのミスをカバーするような働きを中盤~終盤にすることで、学生さんの印象は良いものになるのです。
また、そのギャップが大きければ大きいほど、親近効果は強くなります。

初頭効果と親近効果どちらが大事?
ここまででもお分かりのように、初頭効果も親近効果も、どちらも記憶に残る作用を説明しているものです。
”はじめ”に作用するのか、”おわり”に作用するのかという違いですよね。
そのため、よく聞かれることとして、
「初頭効果と親近効果ってどっちのほうが大事なの?」
というものがあります。
これの答えとしては、、、
「どちらも大事です」
こうとしか言いようがありません。
というのも、親近効果というのは初頭効果を打ち消すようなものではないからです。
この2つの用語は、
【人は”はじめ”と”おわり”のどちらも記憶に残りやすい】
ということを示してくれている心理学の教えです。
つまり、学生さんは”はじめ”と”おわり”を特に気をつけて実習を過ごしていくことが、良い評価への道となるのです。
終わりに
ただ、前述したように初頭効果というものは相当記憶に残りやすく、CEにとっては重視するポイントとして優先度が高くなる傾向にある印象です。
CEも臨床家である前に、人ですから、初頭効果の影響はかなり受けてしまいます。
その影響を上書きするには、相当なギャップを伴った親近効果が必要になります。
そのため、実習生さんは
「実習への準備にしっかり取り組み、
スタートダッシュを決めて(初頭効果)、
最後にもう一加速(親近効果)する」
そんな気持ちで実習を駆け抜けていきましょう。
それがあなたの臨床に直結しますし、あなたの夢への近道となりますから。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
引き続き『リハぶっく』をお楽しみください。