なぜ勉強をするの?
この問いは、「子どもに質問されて困った事」の類でよく見かけるものです。
あなたなら、なんと答えますか?
勉強 :ベンキョウ
[名](スル)
1 学問や技芸などを学ぶこと。「徹夜で勉強する」「音楽を勉強する」
2 物事に精を出すこと。努力すること。
3 経験を積むこと。「今度の仕事はいい勉強になった」
4 商人が商品を値引きして安く売ること。「思い切って勉強しておきます」
デジタル大辞林より抜粋( https://kotobank.jp/word/%E5%8B%89%E5%BC%B7-626150 )
辞書的にはこれが答えのようです。
どうでしょう?
これをこのまま説明しますか?
しませんよね。
ということで、今回は大人になってからも勉強をし続けている医療従事者。
そんな我々ならではの答え・考えがあるのではないか。
そう思ったので今回はTwitterにてフォロワーの臨床家の先生方や学生さんに質問させていただきました。
【課題】
「なぜ勉強するの?」
あなたならどう答えますか?
リプください。#拡散希望RTおねがいします
— スーパーバイザー📝"実習に悩む者が集う場"を提供中 (@PTsupervisor) 2019年4月13日
たくさんの回答をありがとうございました。
この場を借りて改めて感謝を伝えさせてください。
医療従事者・医療系学生さんが考える「勉強をする理由」とは?
では、実際の回答を見てみたいと思います。
①介護セラピスト 碧@DomQo Hand さんの回答。
経験年数の穴を埋めたいから
根拠を知りたいから
責任を持ちたいから何よりも楽しいから https://t.co/vzs5zregSK
— 碧@DonQo Hand (@donqo_hand) 2019年4月13日
その後の会話↓
②理学療法士 森川直己@予防的施術を広める さんの回答。
一応PTになるまでと、なってから、で分けました。
なるまで→自分の見ている世界をさらに広く見ることが出来るようにするため
なってから→自分が知りたい世界を深く見ることが出来るようにするため
もし質問されたらこんな感じの説明を具体例使って説明するかなーと。
— 森川直己@予防的施術を広める (@morio33731) 2019年4月13日
その後の会話↓
③理学療法士 下克上PT さんの回答。
知らないことを知ることはとても楽しいから。
正直『患者さんのために』って考えることは今の僕には難しいです。— 下克上PT (@PT64329132) 2019年4月13日
その後の会話↓
④理学療法士 新木良和@歴史を作る地域クリエイター さんの回答。
そこに疑問があるから
今の僕の場合はそんな感じですw
— 新木 良和@歴史を作る地域クリエイター (@machi_origami) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑤理学療法士・アスレチックトレーナー 森宜裕~リズム・PT・AT~ さんの回答。
僕は、
『自分がこれから出会うであろう困難の対処法を知っておくため』
ですね。
尊敬する方の受け売りなんですが、
しっくりきたので自分のものにしています。単純に
「知らないこと知ると脳が喜ぶ」ってのもあります。— 森宜裕〜リズム・PT・AT〜 (@YM0709) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑥理学療法助手・学生 ハルさん の回答。
PTSの時〈今現在〉自分自身の視野の狭さを実感。自分の狭い世界を広く見て、能力を向上させたいから。
PTになったら→患者様の生活をより良くする為の知識や技術を磨き、多くの人を幸せな生活が送れるようにしたいです。
更に多くの素晴らしいセラピストや医療人・医療以外の方と出会いたいです。 https://t.co/bwpcsEfqxT— ハルさん (@Xyz1025H) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑦理学療法学生 くぴ さんの回答。
実習中の今は、患者様に触れるのに知らない事で起きる不安・恐怖を軽減させたい。という気持ちで勉強すると答えます。
— くぴ🥛 (@afosorachiG) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑧はやかわ さんの回答。
勉強していると、将来、いろんな選択ができる。
(英語だけが得意だと英語に関わる何かだけなのが、生物も得意だと他にも視野に入ってくる)極端な例ですが、自分も進路を決めるときに医学の道に進めなかった理由の1つです。勉強しとけば良かったです。— はやかわ (@ttPyIWXN6i68fDZ) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑨Takashi Mita@脳とカラダをつなげる人 さんの回答。
嘘をつく大人に騙されずに、自分で判断できるようになるための最低限の基礎知識を身につける為です。
その基礎知識がないと同じ土俵に立てず、相手に主導権を握られてしまい、良いように利用されても文句は言えませんよ。
と答えます。
— Takashi Mita@脳とカラダをつなげる人 (@sync_body) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑩鍼灸学生 yasuno@鍼灸学生 さんの回答。
治療する上で、わからないことが怖いからですかね、、、
— yasuno@鍼灸学生 (@tatsuyaaaan1107) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑪理学療法士 鈴木啓太 さんの回答。
私の場合はわからないことがたくさんあるからっていうのがシンプルな理由です。
あとは色々な点を作るってことを意識してます。
PTの勉強でも高齢者、スポーツ領域など全て通じるものがあると考えてます。
— 鈴木啓太 (@chiisanakai1013) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑫理学療法士 KKao さんの回答。
面白いから!!が1番です
へー!!って思う感覚がとても好きです
— KKao (@KKao_1025) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑬かとろ さんの回答。
楽しいから https://t.co/Ptd8OzsshY
— かとろ (@katoro123456789) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑭理学療法士 かっちゃん さんの回答。
わからないです。
なぜするかはわからないけどせずにはいられない、決して強迫観念でやってるのではないし自分の意思でやっています。もちろん知らないことを知ること疑問が解決できることの楽しみがあるからだとは思いますが、明確になぜ勉強するか今の私にはわかりません— かっちゃん (@beat_key) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑮理学療法学生 PTを目指すシングルマザー(美雨) さんの回答。
知らないから
— PTを目指すシングルマザー(美雨) (@PT_oka_san) 2019年4月14日
その後の会話↓
⑯理学療法士 お豆腐メンタルPT さんの回答。
卒前は、PTになるための手段
卒後は、不勉強=患者さんへの不利益に繋がる
と思ってます
また、新たな知見が広がる・広げられる可能性がある
と答えます— お豆腐メンタルPT (@pt04spt) 2019年4月13日
その後の会話↓
⑰理学療法士 めんたい先生@世界レベルの理学療法士 さんの回答。
なぜ勉強するのか?
治療においてはハッキリしている
それは、現場で余裕を持って
患者さんの身体の声を聞きたいからだ
よく、治療の現場で本を見ながら身体を触る治療家
または、患者さんの身体で練習するセラピストがいる
圧倒的に自主勉強が足りない。
「怠惰を求めて、勤勉に行き着く」
— めんたい先生@世界レベルの理学療法士 (@mentaisensei) 2019年4月14日
⑱理学療法士 ますお さんの回答。
勝手に。
自分が嫌な思いをしたくない。
それによって不利益を被る患者さんを少なくしたい。 https://t.co/94pqp6QTFW— ますお (@masato3485) 2019年4月15日
その後の会話↓
総勢18名もの方に「勉強をする理由」について回答していただくことができました。
ひとりひとり、それぞれに「勉強」に対しての想いがあり、とても興味深い内容となっていましたね。
これらの意見を聞いてみていかがでしょう?
この記事を読んでいる方は、勉強をする理由についてどうお考えですか?
コメント・リプ等はまだまだお待ちしています!
「勉強」が好きになったきっかけ。
ここからは私の個人的な意見に移っていきます。
この記事を読んでいる方の中で「勉強が好き!」という方はどのくらいいるのでしょうか。
私が思うに、そう多くはないはずです。
特に学生さんならなおさらではないでしょうか。
私自身も、学生時代を思い返してみれば「勉強が好き!」と豪語できるほど面白さを感じていませんでした。
それにいわゆる優等生では決してなかったので、学生時代の多くの時間は部活動に費やしていました。
そんな私が「勉強」について面白さを感じたきっかけがありました。
臨床実習です。
臨床実習では圧倒的な知識不足を痛感させられ、死に物狂いで勉強をしました。
すると、今までちんぷんかんぷんだったものが、徐々に結びつき、治療というストーリーを組み立てやすくなったのです。
視界が一気に晴れた瞬間でした。
もちろん、指導者からの導きもあったため、あの時ほど効率よく楽しく勉強できた実感は未だにありません。
あの時の感動から私は「勉強」が”好き”になり、今現在、臨床へ出てからも日々勉強を積み重ねているのです。
私の考える「勉強をする理由」とは。
その実習での経験があったからか、私はそれからというものの、勉強することに対しての嫌な感情はなくなり、今では楽しさすら感じています。
上のリプ欄でも触れていましたが、楽しすぎて気づかない内にニヤけているくらいです。笑
そんな怪しさ満載の私が、勉強をする理由について聞かれた時の答えとして挙げるとしたら、
『勉強をすることで、”人と繋がる”ことができるから。』
と答えます。
結局”人”とつながりたいから勉強をするのです。
我々は一人では決して生きていくことができません。
必ず何らかの形で他人が関わることになります。
その”人”と関わる上で知識は必要になるのです。
だから勉強をする。
勉強をすれば、色々な”他人”に出会えるし、色々な”自分”にも会える。
そうすることで、自分の存在意義を認識することができ、生きる喜びを噛み締めていくのです。
理学療法士という医療従事者として、患者様のために勉強する。
父親として、奥さん・子どものために勉強する。
社会人として、社会のために勉強する。
個として、自分をより濃く感じるために勉強する。
他人という”人”に対しても、自分という”人”に対しても勉強をした結果、最終的に行き着くところには”人”がいる。
”人”が”人”である以上、勉強をする必要があるのです。
うまく言語化できていない気もしますが、、、
なんとなく言ってること伝わりますかね?笑
勉強は与えられてやるものではない。
現状の日本の教育制度では、義務教育があり、中学校までは必ず勉強をしなければならない環境にぶち込まれています。
そして社会的には大学まで多くの方が行くのが当たり前。。。という風潮になっています。
そんな環境にぶち込まれた結果、勉強は”与えられるもの”としての認識が強くなり、本来の学業からは程遠いものに成り果てています。
我々医療従事者は自らの意思で、それぞれの資格を取得するために養成校へと進学しています。
そのため一般大学とは違い、”自ら学びに来ている”という意識が少し強い傾向にあったのです。
しかし、最近の医療系学生さんは”与えられるもの”としての認識が強くなってきています。
そのため、実習でも”教えてくれるだろう”という認識で挑む学生さんが多くなってきました。
ただ、実習では”自ら考える”ことを求められるため、そういう学生さんにとっては急に壁が立ちはだかったように感じてしまうのです。
あなたは今勉強をしていますか?
それとも、させられていますか?
今一度、勉強に対する意識を再考してみましょう。
せっかくなので、今回回答してくださった方のコメントを読み直して、《自分ならこう考えるかな》というものを見つめてみましょう。
同感・共感・反感なんでもアリだと思います。
こればかりは人の価値観ですし、百人いれば百通りの答えが返ってくると思います。
今回の調査で回答してくださった学生さんは、”自ら学んでいる”人たちなので、社会人に負けず劣らずの素晴らしい回答をしています。
こういった学生さんたちがこれからも増え、理学療法士業界を盛り上げていってもらいたいものです。
そして、当ブログではそういったモチベーションの高い学生さんを育成するためにも、情報をたくさん提供していきます。
ぜひ、一人でも多くの方にこのブログが届くことを願います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
引き続き、『リハぶっく』をお楽しみください。