この記事を読む前に

なので、実習中の学生さんは先にやるべきことを終えてから、読みすすめてね。
今回のテーマは「理学療法士としての将来を考えてみる」です。
大丈夫かな?
じゃあ、本題に入るよ。
先日、こんなツイートをしました。
おぉ!!!
このお二方のやり取りは、目を通した方がいいですよ。
特に学生・新人の方は。
あなたの持つ、理学療法士の固定観念が変わるでしょう。 https://t.co/KVFHvatzJO
— 長谷川さんの『理学療法実習お悩み相談』 (@PTsupervisor) September 10, 2019
このTwitterでのやり取り、、、
個人的には今後の理学療法士にとって重要になってくるポイントが凝縮されているように感じたので、↑のツイートを押して、ぜひ遡ってみてくださいね。

今回の会話主の岡賢佑さんとアナダシュウゴさんを紹介させていただきます。
※この記事で紹介させていただくことは、お二方とも許可を得ています。
岡賢佑さん
アナダシュウゴさん
岡賢佑さんは、理学療法と鍼灸学士のダブルライセンスを背にスポーツ現場でご活躍されている方です。
実際に病院外で働かれているので、病院というハコモノに囚われがちな理学療法士にとって、その言葉からは学ぶべきことがたくさんあります。
また、エコーを用いての評価・治療や医療AI作成など、病院内に閉じこもっていては触れることのできない最先端の技術も取り入れており、現在進行形で進化し続けているお方です。
スポーツ方面へ進みたい方はもちろん、自分の理学療法士としての可能性を広げたいならフォロー必須です。
フォローはこちらから⇒Follow @TrainerWao
アナダシュウゴさんは理学療法士と心理師のダブルライセンスを背に病院経営やWebライターとしてご活躍されている方です。
お金の知識が疎い理学療法士にとって、経済・経営学からみた医療介護業界の情報というのはとても刺激的に思えるものが多いと思います。
普通のリハ業務だけをしている中では、正直このような思考にはなりにくいです。
ただ、上の立場、つまり管理する側になるには必須の視点ですので、学生のうちから意識して情報を取り入れるようにしておきましょう。
フォローはこちらから⇒Follow @syu5o
これからの理学療法士が考えていかなければならないこととは?
まず、このお二方のやりとりを追っていくと、、、
(都合上、省略・補足ありのまとめになっております。ご了承ください。)
H.28年04.01から学校の健康診断に「運動器検診」が必須項目として追加された。
その運動器検診、、、実は検診を担当している人は ”内科医” が多いという現状がある。
運動を診ることのできる理学療法士が、どうしてこの検診を担当することにならなかったのか?
それは、理学療法士が運動を診ることができると知られていないから。
これって、理学療法士の課題だよね。
まずは この課題を解消するためにも、行政へのアピールが必要。
「介入する前例をつくる→行政から依頼される」 という流れとなることを期待したい。
そしてさらにこの流れが、行政機関などの配置とかに影響が波及すると専門職としては嬉しい。
とはいえ、もし個人で「依頼して欲しい」と手を挙げたところで ”ただの理学療法士” が委託されることはないというのが現状。
これまでの活動経歴を踏まえたうえで選抜されるだろうから。
実際経験したことして、依頼先はPTOTを雇用している市などと、何らかのルートのある所に限られる印象。
ハードルも高そう。
それなら保健室の横に理学療法室を置いて欲しい!
保健室の横なら、部活にも対応できるし、適切に医療機関へ紹介できるし、報酬体系も公務員化できそう?
なんにせよ、 「情報収集」 「情報発信」 「現実活動」 「活動経歴」 どの分野においてもですが、この4つは大事!
このような流れで会話が進んで行きました。
再度言いますが、このお二方のやり取りは、これからの理学療法士にとって、特に考えていかなければならないものであると私は感じました。
・理学療法士として、行政へのアピールが足りていないために認知すらされていない点
・世間がみるのは”経歴”である点
・「それなら保健室の横に理学療法室を、、、」という職域を広げることの提案がされている点
これらが重要だと考えます。
理学療法士は就職氷河期時代へ突入している
つまり、この会話から私が何を言いたいのかというと、、、
理学療法士は今現在ですら就職氷河期と呼ばれています。
なので、これまでのハコモノ(病院やクリニックなど)だけでは、人員のキャパシティオーバーとなってしまう可能性が高いのです。
人数が増えても、ハコモノが増えなければその人数を収容するキャパシティがないのは明白ですよね。
診療報酬が下げられる一方の現在、ハコモノを新設するというのはなかなか考えにくいことも相まって、これからはどんどん増え続ける理学療法士を雇うことができないのです。
ということは、ハコモノ以外のところにも理学療法士としての職域を広げていくべきなのでは?
理学療法士の職域を広げる必要がある!
でも、この会話から分かるように、市や学校に何らかの形で関わりたいなら、ルートを確保しておくことが不可欠になっているのです。
つまり、こういった活動に参入するためにも、今からハコモノ以外での活動経歴を理学療法士として残していく必要がありそうですよね。
また、そのルートをたどらないにせよ、職域を広げるという視点を持ち続けて、どんなところで、どんな風に強みを発揮できるのかを考えて置く必要もあるのです。
そのために「情報収集」 「情報発信」 「現実活動」 「活動経歴」 は重要視しましょう。
ということです。
ハコモノに囚われる理学療法士からの脱出
正直、現在働いている人でもここまで考えている人はとても少ない印象です。
故にまだまだチャンスがある分野です。
先日参加した「地域包括ケアシステム」の勉強会でも、自分のハコモノ以外の知識は皆無である人が多く、ハコモノから出てしまえば、他人の畑。
結局自分が働けていればOKという印象さえ受けました。
もうそんな時代は終わりを告げようとしています。
理学療法士協会も新たな階級を作り、理学療法士のなかでも差を作り始めました。
となると、これまでの主な就職口であったハコモノにとっては、少しでも頑張ってくれる理学療法士を雇いたいですよね。
長くこのハコモノ業界で生き残るためには、そう言ったことにもすがらなければならない可能性がでてきているのです。
だからこそ、理学療法士として今後長く働くためにも、職域を広げていくという視点は欠かせません。
そのために必要な要素が上のやり取りに凝縮されているのです。
今の理学療法士に求められているのは、むしろこういった部分なのではないでしょうか。
『リハビリテーション』ってハコモノに閉じこもってやるような、狭く・浅いものではありません。
もっと広く、もっと深いところまで介入できる分野なのです。
ハコモノばかりに目を向けずに、活躍できる場所を探し求めてみるという視点を忘れないでください。
理学療法士が専門職であり続けるためにも。
理学療法士が地位を確立していくためにも。
理学療法士が将来的に”生き残る”職業であり続けるためにも。

最後になりましたが、会話の掲載を二つ返事で許可してくださった岡さん、アナダさん、お二方とも本当にありがとうございました。
これからもお二方のご活躍を楽しみにさせていただきます。
ありがとうございました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
引き続き『リハぶっく』をお楽しみください。