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当ブログは、実習生向けに理学療法士である長谷川元気が監修しています。

 

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少し先を生きている私が、勉強したこと、経験したこと、そして実践していることなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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長谷川元気

 

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バイザー初心者

日大アメフト問題から学ぶ、セラピストと対象者の関係性。~依存症生産機になってませんか?~

更新日:

どうも、長谷川元気です。

日大アメフト部の悪質タックル問題が、随分と大きな社会問題となりましたね。

少し状況が落ち着いてきて、多くのことがわかってきたので、いまさらですが取り上げていきたいと思います。

 

この出来事を整理しますと、以下のような経緯を辿りました。

試合開始早々に、日大アメフト部の部員が対戦相手の関西大アメフト部員に悪質な行為をしてしまった。

結果として怪我を負わせてしまった。

その指示を示唆したのが、実は日大アメフト部の監督であった。

しかし、監督は「そんなこと言ってない」の一点張り。

部員を守ろうとすらしない監督の人間性が、社会問題となった。

結局最後は、監督の指示であったことが認定され、監督は最も重い処分の連盟からの除名となる。

 

今回は、日大アメフト部員の子が、どうして悪質と分かっている行為を試合開始早々に行ってしまったのか について触れて、医療界にも関係なくない話だということに繋げていきたいと思います。

 

先ず、大学には「部活動」と「サークル」と呼ばれる生徒の集まりがあります。

「部活動」は一般的に、プロを目指していたり技術が卓越したりという人が参加していくものです。

高校生をスカウトして入学させていくのもこちらになります。

一方、

「サークル」は比較的に、学業を優先していて、その傍で何かしらのコミュニティに参加したいと思っている方が参加していくものです。

※もちろんピンきりで、部活動並みに積極的に取り組むサークルもあります。

 

そのため、「部活動」に参加している人にとっては、そこでの活躍によって自分の将来が変わってくる可能性が高くなります。

つまり、「部活動」自体が「就職活動」そのものとなっているのです。

となると、如何に監督へアピールし、活躍の場を設けてもらえるかがとても大切な活動となっていきます。

そしてさらに、与えてもらったチャンスを生かすためにも、監督の意思・思惑を目に見える形で表現する必要がでてきます。

 

すると、選手にとっては、自分の将来のために監督の”操り人形”となり監督に尽くさなければいけない、という精神へ自然と導かれやすい状況となってしまうのです。

ここで注意して頂きたいのは、すでにこの状況では監督と選手の間に『主従関係』が生まれてしまっていることです。

 

本来であれば、選手の力を最大限に発揮するために監督がサポートし、選手自身が純粋にスポーツを楽しみ、真剣に取り組んで勝負に挑むことを通じて、心身を育んでいくことが「部活動」です。

その結果が選手自身のためになり、そしてその延長線上で監督のためにもなっているのです。

 

しかし、今回の問題のように、監督と選手の間で「主従関係」が成立している上に、監督の意思・思惑がゆがんだ方向性にあると、そのゆがんだ状態を選手は身体で表現しなければならない状況に追い込まれます。

この状態ではなんのためにスポーツをしているのか、本質を見失っています。

 

日大アメフト部は『西の関大、東の日大』と呼ばれる名門で、実力・名声ともに群を抜いていた存在です。

そんな日大の実力を持った部員の中から、先発メンバーに選ばれようとする部員の子たちの心理状態としては、不安定となってしまう面もあったと容易に推測できます。

そして、今回悪質な行為を行なってしまった部員の子は特に、

・自分の実力が試合で活躍できるかどうか瀬戸際ではないかと考えていた

・あと一歩なにか特徴をつけなければ、メンバー入りできない可能性がある

・となると活躍するための手段を選ぶ術がない

・監督が求めているのは「相手をつぶす」こと

・考え抜いた挙句、悪質プレーという安易で盲目的な発想に至ってしまった

といった心理状態であったと推測することができます。

 

本来ならば、監督がその辺の心理状態も考慮して正当なメンバー争いが起きるようにコントロールし、メンバーの底力をあげてチームを強くしていくことが望まれています。

また、不正を働こうとする部員がいれば、それは注意や指導をしていき選手の人間性をも育てあげていく必要があります。

今回の件では指導する側の監督が、指導される側の部員をコントロールできていなかった点も問題ですし、そもそも「主従関係」というその関係性が問題であったと考えられます。

私はこの問題が「主従関係」の恐ろしさを象徴するできごとだと感じました。

 

最近ではスポーツの世界でも、選手をサポートし育て上げていくスタイルの指導がより”個”を強くすることができるとされています。

つまり、「主従関係」から「支援体制」へとシフトしていっています。

そうすることで、選手自身は”操り人形”のように依存的に働く必要もなく、”個”としての輝きを一層放つことができるとされています。

 

 

このように、現在では「主従関係」というのは双方に良くない(特に従う側の)心理状態をもたらしてしまうとされています。

 

 

 

ここから医療との関係性について触れます。

 

この「主従関係」はリハビリをはじめ、医療の世界でも昔から日常的に育まれていることが多い関係性となっています。

どうしても、医療の現場でも「先生と患者」つまり、「教える側と教わる側」の「主従関係」という構図になりやすくなっています。

しかし、この構図はよくないと上記で挙げましたね。

そして、最近はどの教科書でもこの関係性が良くないと明記されています。

特に対象者(患者さん)の心理状態としては、医療の知識がないばかりに医療者の意見に従うほかないのです。

 

つまり、医療者への依存度が自然と高まっている状態なのです。

ただでさえ、身体が不調で医療にかかっている状態なので、依存度は普段よりも格段に上がっている方が多い現状があります。

 

しかし、その依存されていることに対して、リハビリ業界のヒトがすべてを支援し、「してあげる」ことが多くなればなるほど、対象者のためにはなりません。

この状態は”過介助”と呼ばれています。

それをそのままにして、退院後に介護者が必要になってしまったケースがいくつもあります。

ご本人にとって、”手伝ってもらうことがあたりまえ”となってしまうと、周りのヒトにとっては迷惑である場合があります。

 

加えて、依存されるだけならまだしも、「リハビリの先生が言っていたから」「介助者が言っていたから」と責任を押し付けられてしまうこともしばしばです。

そういったことも踏まえて、依存される状態をリハビリ中にたくさん作ってしまうことは推奨できません。

 

リハビリ中も監督と選手の関係性と同じように、対象者の個性やライフスタイルに合わせながら、支援・サポートしていくことが大切な関わり方であると考えられます。

対象者が自分の取り巻く環境を自分でまずは変えるために、”考える”という行為ができるよう成長を促すことが大切です。

そうすることで、退院後の自分の姿をより具体的にイメージすることができ、困ったときでも自分の頭で解決策を案じて、工夫しながら生活を送ることができるのではないでしょうか。

 

 

今回は、日大アメフト部の悪質行為から学ぶ、リハビリ中の関わり方について綴りました。

長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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