実習で”悩む”ことは時間の無駄になることもある
多くの学生さんは実習へくると悩みます。
どうしたら、良い実習を過ごせるのだろう、、、
指導者の言っていることが理解できない、、、
調べても答えが見つからない、、、
私、理学療法士に向いていないのかな、、、
実習生さんの多くは実際に働く理学療法士の方とのギャップの大きさから、こんなことを感じることがあります。
確かに、臨床という場は、衝撃的で、魅力的で、強い誘惑がありますよね。
しかしその一方で、実習生さん自身が、その領域にまで達することができるのかという不安も感じることもあるかと思います。
そうして、そのギャップに悩まされすぎて、身体が縮こまってしまっている実習生さんをよく見かけます。
そして、時間ばかりが奪われて、気づいたらなにも手に入れられなかった、、、
よくある話です。
そんな悩みは時間の無駄といえるでしょう。
悩んで深く落ち込むくらいだったら、悩まないように”何も考えない”方がマシです。
ただ、覚えておいてくださいね。
その差を感じることはとっても重要なことですし、感じてもらえたら嬉しく思います。
しかし、それで変に萎縮してしまうともったいないです。
指導者だってあなたと同じような立場であったわけですから、同じように歩んでいればその域には達することができます。
むしろ、努力次第ではその指導者よりも上に行くことだってできます。
悩みにとらわれるくらいだったら、努力してみましょう。
行動してみましょう。
悩みながら進むのです。
そうして前に進みながら抱える悩みは決して悪いものではないですから。
ということで、今回は実習生さんが陥りやすい”悩み”と”成長”の関係性についてまとめていきます。
実習で感じたことを次に生かすためには”悩む”ことも必要です。
この記事を読んで、上手く悩めるようにしていきましょう。

”悩み”が引き起こす負のスパイラル
人は”悩む”をどうしてもマイナスの方に捉えがちです。
実習生さんの例で言えば、
①課題が出される
②悩む
③考えまくる
④一旦考えるのを辞める
⑤再び考えるもやはり悩む
⑥ちょっと焦り始める
⑦現実逃避に走る
⑧ふと現実に戻る
⑨また悩む
⑩時間がどんどん過ぎる
⑪あぁ…
⑫あぁ……
⑬結局なにに悩んでいるのかわからなくなる
⑭寝落ち
なんてこともありますよね。
現在働く理学療法士の多くの方が実習生時代に経験していることかもしれません。
課題が出される
↓
悩む
↓
考えまくる
↓
一旦考えるのを辞める
↓
再び考えるもやはり悩む
↓
ちょっと焦り始める
↓
現実逃避に走る
↓
ふと現実に戻る
↓
また悩む
↓
時間がどんどん過ぎる
↓
あぁ…
↓
あぁ……
↓
結局なにに悩んでいるのかわからなくなる
↓
寝落ちこれぞ実習あるあるコンボ
— 長谷川さん@PTスーパーバイザー (@PTsupervisor) September 16, 2019
このようにある悩みをどんどん悪い方へ考えてしまい、さんざん悩んだ挙句、結果なんにも意味のない時間を過ごしてしまうことが多々あるのです。
人はこれを「時間の無駄」と言います。
”悩み”による負のスパイラルに陥ってしまうと、時間だけがむやみにすぎてしまいます。
ただでさえ時間がない実習で、こんな時間を過ごしていたらもったいないですよね。
わからないと悩む時間も必要だが、
それは優先度としては高いのか?
今悩まなきゃいけないのか?効率よく学んで行こう。#臨床実習
— 長谷川さん@PTスーパーバイザー (@PTsupervisor) September 5, 2018
どこかで断ち切らなければ、”悩み”+”後悔”になるのは目に見えています。
増して、日々症状の変わる患者様の経過を追っている際には、この時間の無駄によって出てくる弊害が大きく膨らんでくるでしょう。
それらを回収していくのは実習生さんにとっては至難の技です。
”悩み”は時間が解決してくれる?
よく「”悩み”は時間が解決してくれるから大丈夫!」と楽観的に考えるひとがいますよね。
たしかにそういう場合もあります。
ただし、それは人の”心”に関することだけです。
人間の脳はうまいようにできていて、たとえ嫌なことがあっても、時間が経てば、記憶がいい意味で曖昧になっていきます。
完璧にそのことを覚えているひとはいませんから、良いように記憶が書き換えられる場合があります。
その結果、時間が解決してくれるという事態が起こるのです。
しかし、実習で得られるような”知識”に関しては時間が解決してくれません。
あなたが知識をつけようとせず、立ち止まれば、そこで成長も止まってしまいます。
悩みも悩みのままです。
もしくは「もういっか」と諦めてしまうことになる人もいます。
しかし、その悩みは必ず臨床にでてから再びあいまみえることになります。
臨床で解決できなかったことは、臨床で降りかかってくるのです。
『責任』という重いものをまとって。
困るのはあなたです。
目の前の患者様に対して、あなたのためにお金を払ってくれている患者様に対して、それでよいのでしょうか。
私はダメだと思います。
なんのために理学療法士を目指したのか、再度考えてみましょう。
話がそれてしまいましたが、実習で抱える”悩み”の多くは時間が解決してくれるものではありません。
その時にうやむやにせず、解決していくことが重要ですよ。
”悩む”ことは成長の証!
「じゃあ、悩まずに何も考えなければ良い!」
「指導者の考えを全面的に受け入れるから悩まない!」
時々います。
こういう実習生さん。
たしかに、その選択を取れば実習もスムーズに終えられるでしょう。
そうすれば、
なんとなく実習という時間を過ごし、なんとなく理学療法士のやっていることに触れて、なんとなく理学療法士を理解したようなつもりになって、、、
なんとなく理学療法士になって、なんとなくリハビリテーションを提供して、なんとなく患者様が良くなった気になって、、、
という”なんとなくの理学療法士人生”を送ることができるでしょう。
人間の回復力を後追いするだけの理学療法士になるんだったら、それでも良いかもしれません。
実習を終えて、国家資格さえ取ってしまえば、理学療法士になれますからね。
しかし、遅かれ早かれ、そういう学生さんでもそれではダメだと気づく瞬間が訪れるとは思います。
ただ、せっかく私に出会ったのであれば、実習のときからしっかりと理学療法士を目指してもらいたいと思っています。
だからこそ、CCS(クリニカルクラークシップ)の基盤である「見学・模倣・実践」をしっかりと行い、理学療法士の素晴らしさを伝えています。
そうしているうちに、実習生さんの抱く悩みの質が変わってくることに気がつきます。
その変化についてはあえて書きませんが、学生さんが患者様のことを考えれば考えるほど明らかに変わるのです。
こうしてでてくる理学療法士になるために”悩む”ことはとっても良いものであると考えています。
それが実習生さんの”成長”にもつながるからです。
人は”成長”するときに、少しの足踏みをします。
それが”悩み”です。
その”悩み”を乗り越えてこそ、飛躍することができるのです。
”悩み”がでてくるから”成長”できるのです。
つまり”成長”には”悩み”が欠かせないのです。
実習生さんはたくさん”悩む”でしょう。
苦しいよね。
辛いよね。
でも、それでいいのです。
時間の無駄にならぬように悩んで、悩んで、悩みましょう。
人は”悩み”数だけ、強くなれます。
そうして、悩んで前に進んでいけば、あなたの”成長”に必ずやつながってくるでしょう。
指導者はそんなあなたの悩みを解消するためのお手伝いはいくらでもするからね。
ぜひ、頼ってみてください。
そういうものこそ、指導者には頼ってね。
そのためにいるんだから。
