どうも、長谷川元気です。
今回は題名や内容の前半だけだったら、ショックな内容かも知れませんが、最後まで目を通して頂けるとありがたいです。
リハビリのセラピストは治療中に良く”治る”という表現を使います。
しかし、残念ながら実際は100%元どおりなんてことはありえません。
一度失った機能は元に戻すことができないのです。
ヒトはとても精巧に創られていますが、進化の過程で再生機能を獲得することはできませんでした。
そのため、一時期話題になったips細胞などの再生医療に、多くの企業は力を入れている現状があります。
再生医療が発展していくことによるメリット・デメリットは多く議論されていますが、それで救われる命がある以上、世間から求められるものとして、今後も発展してくはずです。
果たして、再生医療が発展していったときにリハビリという職種は、どういった関わり方ができるのでしょうか。
これからの進展に注目していきたいですね。
脱線しました。
冒頭で、リハビリでは完全に治すことはできないと触れましたが、
そうしたらリハビリって何をしているんだ?という問題になります。
その問いに対する答えとしては、
我々リハビリテーションのセラピストは、失われた機能を他の機能で補完し”適応”させています。
※そのことを”代償”とも言いますが、私個人的に代償という言葉が嫌いなので、”適応”としています。
わかりやすくいうと、”うまく良くなったようにみせている” のです。
ぶっきらぼうな表現かもしれませんが、実際にそうなのです。
痛みがないよう適応させている
歩けるように適応させている
麻痺則が動くように適応させている
息苦しくないように適応させている
何度も言いますが、失ったものを取り戻すことはできません。
しかし、取り戻せないまでも、他の手段がないわけではありません。
その手段をみつけるのがリハビリテーションだと考えています。
弱った筋肉を補うために、その筋肉そのものをトレーニングして強くする方法だけでなく、周囲にある似た作用をもつ筋肉も一緒にトレーニングすることで、動作として成り立たせていきます。
例えば、股関節を屈曲する(モモを上げる動き)には、大腿四頭筋と腸腰筋という筋肉が働いていることがわかっています。
どちらも股関節の同じ動作を担う筋肉です(厳密にはそれぞれの役割があります)。
どちらかの機能が低下してしまった場合は、他方の筋肉でその動作を補うことで、屈曲動作ができるようになり、”治った”ようにみせることができます。
さらに、リハビリでは動作を再獲得することだけでなく円滑に遂行できるようにならなければなりません。
そういった微調整を繰り返しておこなうことで、制限がなくなって”良くなった”ようにみせているのです。
完全には治らないものの”適応”するための突破口は必ずあります。
我々はそれを”治る”と表現しているだけなのです。
つまり、今回の記事でなにがいいたかったかというと、
失う前に、失わないように気をつけることが大切
ということです。
治らないのであれば、備えることです。
現代を生きる人たちは医療に望みを持ちすぎです。
なんでも治ると勘違いしすぎです。
たしかに技術や知識が進歩し、救える命が多くなってきたのは事実です。
しかし、どうあがいても、治らないものは治らない。
一度崩れた自分の身体は、元に戻ることはありません。
本来そうならないために、ある程度は自分で予防し、対策する必要があります。
それでも、人生何があるかわかりません。
そうなったときの相談要因や緊急要因としての、病院や医療機関という風に考えるのが良いのではないでしょうか。
予防と簡単には言っても、実際に実行するのは難しいものです。
しかし、知識はつけておきましょう。
良いことばかりでなく、悪いことも。
現代社会において情報は溢れているけども、一個のところから集めるから、一側面しかとらえられなくなります。
あなたの希望通りの情報はネットにはたくさん溢れています。
しかし、その希望通りの情報が信用するに値しているかは、別の問題です。
『肯定、否定』多角的に集めて、情報を取捨選択し、厳選していきましょう。
そして、あなたが信用すべき情報は自然と取得でき、自然と身体が反応し、自然と習得していることでしょう。
それがあなたの予防方法です。
これから医療は”再生”と”予防”をキーワードにますます発展していくことでしょう。
その波にあなたもしっかり乗れるよう多くの情報を取得してください。
当サイトでも、なるべく正確な情報を発信できるように多くのアンテナを張っていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。