地域包括ケアシステムの課題9選

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学生さんにとっても "不安" を抱えやすいこれらのことについて、情報を共有していきます。

 

もうすぐ理学療法士の実習ではCCS(クリニカルクラークシップ)制度が導入されますので、その一助になれば幸いです。

 

少し先を生きている私が、勉強したこと、経験したこと、そして実践していることなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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長谷川元気

 

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【9選】地域包括ケアシステムの課題とは?実際に取り組んで気づいたこと

投稿日:

 

こんな未来を想像してみよう!

地域包括ケアシステム推進への道って結構いばらの道なんですね、、、

この記事を読めばそこに気づいちゃうかも??

 

 

前回の記事では『地域包括ケアシステムの基本』について触れました。

【わかりやすく解説】地域包括ケアシステムとは?~厚労省の本音を推測~

    「地域包括ケアシステムってなに?」 「地域包括ケアシステムって聞いたことあるけど、なんだかよくわからない」 「地域包括ケアシステムと理学療法士って関係あるの??」   最近ちょこちょこと名前を ...

続きを見る

 

これを読んで、

 

「地域包括ケアシステムっていいよね!」

「地域包括ケアシステムのコンセプトは理解できる!」

「地域包括ケアシステムが実現した世の中が楽しみ!」

 

そう感じてくれたら、嬉しく思います。

しかし、そういう方でもちょっと疑問に思いませんか?

 

2025年を目処に推し進めているはずなのに、あまり民間レベルではこのコンセプトが浸透していないことを。

 

というのも、この地域包括ケアシステムには課題が山積みで、正直なところ、2025年に間に合わないのではないかとも思います。

今回の記事では、実際に地域包括ケアシステムの一部に携わった者として、その経験も踏まえて、地域包括ケアシステムの抱える課題についてまとめていきます。

まずは医療・介護従事者が理解して、少しずつ普及させていきましょう!

 

こんな方におすすめ!

  • 地域包括ケアシステムの抱える課題を知りたい!
  • 地域包括ケアシステムって現実的に実現可能なのか知りたい!
  • 地域包括ケアシステムに実際取り組んだ”声”を聞きたい!

 

 

 

地域包括ケアシステムの課題

では早速、実際に携わったからこそ感じた地域包括ケアシステムの課題について触れていきます。

 

 

課題①「医療・介護従事者の理解力不足」

まず、第一に地域包括ケアシステムの重役を担う医療・介護従事者の理解力不足が挙げられます。

 

地域包括ケアシステムは、"共助"のみ、つまり、医療保険と介護保険でその人を支えよう!というものではありません。

 

医療保険と介護保険"も"使いながら、

他の制度"も"使いながら、

地域での活動に"も"目を向けながら、

地域住民・ご近所さんに"も"目を向けながら、

その方の人生を全うしてもらうためのサポート体制です。

 

そこの理解がなかなか進まず、未だに医療・介護保険内で全てをサポートしようとしてしまう方がたくさんいらっしゃるのです。

※そのため、厚生労働省は「住まい・医療・介護・予防・生活支援」の情報を管理する”生活支援コーディネーター”という職を設けました。

 

 

地域包括ケアシステムは決して、医療保険や介護保険内でのみ提供するサポートではないのです。

例えば徘徊癖がある方に対して、24時間監視するような介護保険を使う(共助)こと”も”できます。

しかし、ご近所さんがその方の歩いている姿を見かけたら、声をかける(互助)などの対応”も”できるはずですよね。

こうした"共助"以外の選択肢を利用したり、作ったりするといった視点も地域包括ケアシステムには必要なのです。

 

この思考を医療・介護従事者はいち早く取り入れ、地域包括ケアシステムの理解を深めていけるといいなと思いました。

 

 

 

課題②「"自助"や"互助"を求めている」

厚生労働省はこの地域包括ケアシステムにおいて、一般市民に対して"自助"や"互助"を求めていますよね。

しかし、現状、肌感覚の意見となりますが、一般市民は"公助"や"共助"を求めています

 

特に今回の特別給付金も相まって、「国がなんとかしてくれる!」という考えが定着してしまったという感覚があります。

以前から、介護保険もあるんだし、日本にいれば安心だという考えもありました。

つまり、老後は介護保険に頼る前提で過ごしている方も多いと思います。

 

医療・介護保険はそもそも、自立を目的とした"保障"です。

困ったときに頼りがいのあるものとして捉えて行かなければなりません。

 

そこの理解がないまま、当たり前のように"使うもの"となっている今、今更"自助"や"互助"を求めたところで急には難しい…のかもしれません。

 

 

 

課題③「"互助"という概念の希薄化」

日本では昔から『向こう三軒両隣』という言葉があるように、ご近所付き合いが盛んに行われていました。

そのため、"互助"なんて言葉はなくとも互いに支え合い、助け合って暮らしていました

 

しかし、現在では隣の人の顔も知らない、挨拶をしたこともない、、、なんてところが増えてきてしまっています。

昔と比べ、個人情報やプライバシーの保護が厳しくなったのも相まって、"トラブルに巻き込まれるくらいならお互いに干渉せずにいる"という思考が蔓延しているからです。

その結果、"互助"という考え自体が希薄化しているのです。

『孤独死』なんてのはそれが招いた不幸の象徴ですよね。

 

それに拍車をかける隣人トラブルなどの人間関係に関する不幸なニュース。

炊きつけるだけ、焚きつけておいて、時間が経てば何事もなかったかのように新しいニュースへ、、、

これが繰り返し行われている今、隣人や人間関係に悩まされている人がとても多いと言われていますよね。

そんな中で地域包括ケアシステムを提唱しているだけでは、理解が得られないのも頷けます。

 

 

 

課題④「少子高齢化社会」

ますます拍車がかかっていく少子高齢化。

世界的にみても日本はそのトップを走っています。

そのため、世界中からその動向や対策、解決策が注目されているくらいです。

 

そんな少子高齢化社会の日本が打ち立てた策の一つとして『地域包括ケアシステム』が挙がっている訳ですが、少子高齢化社会が進めば進むほど、"公助"や"共助"に加えて"自助"や"互助"も難しくなります

住んでる地域で支えるといっても、支えてもらう側がどんどん増え、支える側の人が少なくなってしまえば、支えきれなくなるのが目に見えていますよね。

 

"公助"や"共助"の面から考えてみても、若い働き手が減ってしまえば、税金も医療・介護保険の収入が減っていきます。

 

"自助"や"互助"の面から考えてみても、特に身体介護においては、やはり若さが必要なことも多くなります。

 

支えてもらう側にいるはずの高齢者の中にも、健康を維持できている方もいますし、なんとか助け合って過ごせている方(互助)もいるので、みんながみんな"公助"や"共助"に頼る訳ではありません。

とはいえ、老老介護や認認介護などの問題もあり、時にそれが不幸なニュースとして世に出てしまうこともあります。

どれも少子高齢化による影響が大きいと言われていることはご存知かと思います。

 

そのため、少子高齢化による支える側の人材不足は、お金の面からも、体力の面からも地域包括ケアシステム構築の懸念材料の一つとされています。

 

 

課題⑤「医療・介護スタッフの人手不足」

高齢化人口が増えれば"自助""互助"をするにせよ、やはり"公助""共助"でのサポートは欠かせない高齢者の方も増えていきます。

しかし、その担い手である医療・介護スタッフの人手が少子化にともない不足しています。

 

特に地方では、それが如実に現れています

そのため、充分なサポートができないという状態になっているところがあるのです。

それに加えて地域包括ケアシステムの多様なサービスに人手が必要となれば、より人手不足が加速してしまうのです。

 

※その一方で理学療法士はというと、、、

今後余ってしまうという予測が立てられています。

そのため、理学療法士としての活躍の場はより介護分野へと発展していくのでは?と言われています。

 

 

 

課題⑥「外国人労働者の言葉問題」

日本では日本人の医療・介護スタッフ不足という問題に対して、"外国人労働者の雇用"という策で対応しようとしています。

たしかにスタッフ数が増えることは喜ばしいことです。

しかし、その外国人労働者を雇用する際の問題点としては、"言葉の壁"がどうしても立ちはだかります。

 

外国人労働者の方は医薬品の取り扱いや医療用語に関する知識はあったとしても、対人で行う業務に関しては、やはり課題が多いと感じています。

対人で行う医療は"共感"や"思いやり"など、微妙なさじ加減で育まれていく関係性が求められてくるからです。

もちろん、全ての外国人労働者がそれをできていない訳ではありませんし、日本人だからみんなできているというわけでもありません。

 

私は外国人労働者の大変優秀な方ともたくさん出会ってきました。

本当に真面目で、日本人よりも勤勉だなと感じるほどの方もたくさんいらっしゃいます。

とはいえ、医療・介護を受ける側の患者・利用者からすると、不満があるという事実もあることからは、目を背けられません。

 

厚生労働省はどんな言語レベルならば日本で労働できるのかを示しているのですが、ここ最近そのレベルを低く設定し直しました。

ただでさえ、外国人労働者の就労環境にはブラックな一面があると言われている中、言葉の壁による問題がさらに地域包括ケアシステムへの懸念材料となってしまわぬよう対処しておきたいところです。

 

 

課題⑦「地域格差の対応に難渋している」

都市部と地方とでは高齢者を取り巻く環境が大きく異なります。

 

  • 独居や核家族などの家族構成
  • 若者と高齢者と比率
  • ご近所さんとの関わり方
  • コミュニティの有無
  • 食料や生活必需品を揃えるお店の数と距離
  • ネット環境
  • 各業種のサービス

など、挙げればキリがありませんね。

 

ただ、ここで言いたいのは格差があることに対する良し悪しではありません。

 

住んでいる地域でサポートしていることが違えば、必要になる、活用できるサポート体制が変わってくるということです。

都市部には都市部なりの、地方には地方なりのいいところ/わるいところがありますよね!

 

地域包括ケアシステムには「それぞれの地域によって色が変わる」ということには以前触れましたが、その違いがあることで、主体となる市町村や都道府県側が困惑している印象があります。

 

「果たしてどんな形が、うち(市町村・都道府県)にあっているのだろう?」と。

 

そのため、背景の似た地域に出張し、その特色を持ち寄って自分のところに反映させて稼働させようとしているところもあります。

何度も会議を開き、少しずつ前進しているところもあります。

はたまた、取り組みに消極的で歩みを止めているところもあります。

そんなこんなしているうちに時間も経ち、現状で地域包括ケアシステムを上手く始動できていないところが多いのではないでしょうか。

 

 

 

課題⑧「市役所内の部署同士の連携が取れていない」

市役所では、例えば福祉課や高齢者課などのように、地域包括ケアシステムで活用したいサービスが色々な課で情報収集され管理されています。

そのため、管轄が違うサービスを取り入れようと提案しても、管轄外だとその都度適当な部署への連絡が必要となってしまいます。

つまり、色々なサービスを受けようとすると、課を渡り歩かなければならない場合があるのです。

 

私の在籍する市では、これらの情報を統合するための連携が未だに進んでいません。

形式的に「連携しています!」と宣言はしているものの、情報のやりとりはあまりないのか、問い合せても答えに詰まってしまうことが多々あります。

主体となる市町村・都道府県側が連携できていないことには、それを利用する側も困惑してしまうだけです。

ここの連携は早急に進めていただきたいところですね。

 

 

 

課題⑨「新型コロナウイルス感染症による新しい生活様式」

今回の新型コロナウイルス感染症による『自粛要請』。

何かにつけて言われる『ソーシャルディスタンス』。

政府ですらも新しい生活様式を促していますよね。

 

感染対策としては、とても効果があり、今のところ諸外国のような爆発的な被害を防ぐことができています。

しかし、それによる二次被害は地域包括ケアシステムにも大きな打撃を与えています。

 

厚生労働省が国民に求めていた"互助"がしづらくなってしまったのです。

また、医療・介護従事者が担う"共助"も機能が停止してしまいました。

 

人と接触する=危険

外出する=危険

 

という認識が過剰に広まってしまうと同時に、地域包括ケアシステムの足場ももろく崩れてしまいました。

こうなってしまうと、また新たな形での地域包括ケアシステムを構築していく必要があるかと思います。

 

 

理想的な地域包括ケアシステムについて

以上が私の感じた地域包括ケアシステムの課題でしたが、それらをクリアしているところがあります。

 

市町村単位での理想

私の知っている範囲では、市町村単位で成功していて、理想的だなと感じたのは大阪県の大東市です。

ここは『地域リハビリ発祥の地』とも呼ばれていているところです。

大東市では住民と住民、住民と行政だけでなく、企業とも連携の取れた素晴らしい市であると伺っています。

こちらの書籍でもその取り組みについて触れていたので、機会があれば手にとって見てください。

 

他メディアによる紹介:https://www.p-supply.co.jp/topics/index.php?act=detail&id=342&type=1

 

上で紹介した本は、内容もなかなか聞けない義肢装具士さんの苦悩・プロ意識に触れることができる良書でしたよ!

 

 

施設単位での理想

私の知っている範囲では、施設単位で成功していて、理想的だなと感じたのは

 

  • こぶし園
  • ぐるんとびー
  • はっぴーの家

です。

 

各施設とも、それぞれの形で人間の尊厳を尊重しており、大変魅力的な特徴を有しています。

私個人としては、このような施設で命の終わりを迎えたいなと思っております。

 

各施設のHPとその魅力について触れていた他サイトの紹介記事はこちら!!

◎こぶし園◎

HP:http://www.kobushien.com/

他メディアによる紹介:http://www.sasayell.jp/column/morning/1688/

 

◎ぐるんとびー◎

HP:https://www.grundtvig.co.jp/

他メディアによる紹介:https://helpmanjapan.com/article/4891

 

◎はっぴーの家ろっけん◎

Facebook:https://ja-jp.facebook.com/rokken.happy.home/

他メディアによる紹介:https://soar-world.com/2017/12/20/happynoierokken/

 

それぞれがとても素敵な施設なので、ぜひ一度ご覧いただけたらと思います。

こちらの本には、地域包括ケアシステムのいろいろな形を掲載してあります。

既存の病院・施設というハコモノの中の価値観から抜け出したい方はぜひ。

 

 

 

また、私の知らない魅力的な施設がまだまだたくさんあります。

もし、こんな素敵なところもあるよ!って施設があればご紹介いただけたら幸いです!

私の今後の活動の参考にさせてください。

よろしくお願いいたします。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

引き続き『リハぶっく』をお楽しみください。

 

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