どうも、長谷川元気です。
私は当サイト『リハぶっく』の管理人です。
現役病院勤務の理学療法士をしています。
当サイトは主に
・実習生のスキルアップ
・セラピストのキャリアアップ
を目的としたサイトです。
Web上の 《 おすすめ本 》 として、医療に携わるあなたのお役に立てるよう運営していきます。
よく更新しますので、【ブックマーク】や【ホーム画面に追加】をしてお楽しみいただければと思います。
今回は
傾聴って難しい。
誰しもが簡単にできるものではないんだな。。。よく使うテクニックだけど、間違えて使っている人も多い。
ただ聴くだけでは、傾聴とは言えない。
相手の心を動かすことができたら、それが本当の傾聴。
— スーパーバイザー@実習コーディネーター (@PTsupervisor) 2018年10月30日
これについて詳しく触れていきます。
今現在の私の考えとしては、
傾聴とは、ただ聴けばいいってモンではありません。
相手の放つSOSを聴いて、それだけでなく、「相手がアクションを起こせる」までのサポートをすることまでを行なってはじめて【傾聴】となります。
より理解が深まるよう、以下に具体的な例を挙げて、解説していきます。
「実習が辛いんです。どうしたら良いですか?」
もし、あなたが指導する側の人だったら、なんて返答しますか?
セラピストお得意の【共感】ですか?
それとも、【傾聴】でしょうか?
はたまた…
実習は辛い…おれもそうだった。
けど臨床に来れば楽しいんだよ!
だからがんばろう!
と【非論理的な展開】を繰り広げますか?
このようにバイザーにも色々なタイプがいます。
ここに挙げた選択肢は、私が学生のころに経験した、指導者さんからの反応です。
私はある実習で、担当させていただいた患者様についてバイザーとスーパーバイザーで意見が異なり、考察やレポートもまとまらない事態となってしまいました。
どちらかの意見を反映させると、他方から修正を加えられ、それをさらに他方に修正させられ…
そこで、私は頭がパンクしそうになったため、実習地のバイザー以外の先生方に冒頭に挙げたSOSを出しました。
みなさんにとても親切に対応していただけて、その時、その瞬間は心が折れかけていたところを持ち直すことができました。
しかし、私の中ではそれでは根本的な解決とはならず、結局は板挟みにあうだけでした。
まぁそうですよね。
私とバイザー、スーパーバイザーとの関係性にはなんの変化も無いわけですから。
つまり、一言で【傾聴】とはいっても、上記に挙げたような反応のみでは、なんの解決にもならず、ただの気休めとしかなり得ない場合もあるのです。
※非論理的な展開に持ち込む人は論外です。
一般的に養成校の教育でも、ヒトとのコミュニケーションは"傾聴や共感の姿勢"が大事であると教わります。
たしかに、傾聴することも、共感することも大切であることは間違いありません。
ただ、目的もなく【傾聴】や【共感】するのは違う、と言えるでしょう。
【傾聴】や【共感】の本当の意味をしっかりと理解して、実践していますか?
【傾聴】も【共感】も相手を理解するためのツールの一つです。
ということは、このツールを生かして相手がなにを求めているのかを把握する必要があります。
そのSOSを把握した上で、「相手が納得いくような結論に至るまでのサポートをしていく」までをしていくことが、これらの言葉には暗に含まれているのです。
ただ聴くだけならだれでもできます。
真に有能なセラピストはその先の、「相手がアクションを起こせる」までのサポートを含めたことをしっかりとしています。
すなわち、聴きっ放しで終わらず、対象者のためになるようなアクションを自ら率先して起こすことができて、はじめて傾聴と言えるでしょう。
例えば、上で挙げた私のSOSに対して、私が相談を受けた側であれば、
スーパーバイザーより立場の高い人に相談してみる。
バイザーかスーパーバイザーどちらか物言いをしやすい方に声をかけてみる。
3人で直接意見をすり合わせるような場を提供する。
などのアクションをしてあげるまでが傾聴です。
この記事を読んでいただけたあなたは もう大丈夫ですよね。
再掲します。
傾聴とは、ただ聴けばいいってモンではありません。
相手の放つSOSを聴いて、それだけでなく、「相手がアクションを起こせる」までのサポートをすることまでを行なってはじめて【傾聴】となります。
信頼関係の構築のためによく用いられる【傾聴】。
ちゃんと意味を理解した上で、患者様とのコミュニケーションに役立ててください。
実際これをするだけで、良好な関係性を育むことができることが多いです。
コミュニケーションスキルも、意味をしっかりと理解して、ワンランク上を目指して日々の関わりを大切にしていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
引き続き、『リハぶっく』をお楽しみください。